次回の第21回世界スカウトジャンボリーは、スカウティング100周年を祝い、イギリス・エセックスで開催される予定です。
どのように開催地が決められるかというと、3年おきに開催される世界スカウト会議の場で、決議されるわけですが、実地調査委員というものが存在するわけではないので、プレゼンテーションの上手さと地道なロビー活動や対比させたイメージによって、各加盟国の1票が決まるといっても過言ではありません。
近年は、世界スカウトムートとの関連もうまく揃っていて、
世界ジャンボリー 世界ムート
95年 オランダ 96年 スウェーデン (欧州)
98−99年 チリ 00年 メキシコ (インターアメリカ)
02−03年 タイ 04年 台湾 (アジア太平洋)
07年 イギリス 08年 モザンビーク (別々)
11年 ??? 12年 ???
となっています。
世界ジャンボリーを開催できる加盟国というのは、全てというわけではないことです。開催にあたっては、国をあげて努力しないと不可能に近く、私が参加したチリの世界ジャンボリーでは、加盟員数が子供から大人まで全部合わせて約3万人という規模の連盟が、世界から自国参加者も含め約3万人を受け入れたということは相当な努力があったのではないかと推測されます。
さて、話は戻り2011年についてですが、日本は立候補を表明しています。国内では5箇所の候補地がありましたが、漸く決定しました。
http://www.shizushin.com/local_social/20050305000000000044.htm
選考結果は、静岡県・富士宮市ということで1971年に朝霧高原で開催されたものを再現するようなイメージを受けます。他の立候補国は、同じアジア・太平洋地域に属する、オーストラリア・シンガポールの2カ国と欧州地域のスウェーデンです。
客観的には、前回がタイで開催され、今度がイギリスなので、2回連続欧州はないのではないか?という推測や、タイとシンガポールは似たようなイメージがある?こと。87−88年にオーストラリアで開催しているので、サイクルが早い?ということなどもあります。(実例としては、同地域が連続で、オーストラリア→韓国となった例もあります)
肝心な中身の点でいうと、2005年9月に6年後のことを決めるので現実味が薄いと感じる人も多いと思いますが、各国で、戦略を立てて進んでいるようです。
例えば、オーストラリアは、実行委員長・副実行委員長クラスに30歳・29歳という若手を起用してきていることや、シンガポールの様に既にワッペン・ピンバッジを制作し、先月インドであった世界的な行事でプロモーションをするなどしています。
開催するにあたっては、いつも自国の利益ばかり考えがちですが、世界的な行事である以上、その利益は全ての青少年に属するものですので必ずしも日本が誘致に成功するようにとは思いません。スカウトとしては世界ジャンボリーに参加できるのは一生に1回。本当に運がよければ2回しかありません。2011年に14−17歳のスカウトが参加することを逆算すると現在、7−10歳くらいの青少年ということになります。
世界のどこで開催されるかは別として、彼らがこの大会に気持ちよく参加できるように、関わっていけたらと思います。