昨日は、ボーイスカウトと国連組織や助成財団とのコラボレーション、そして保健・医療活動がボーイスカウトの完全な専門外ではないことについて書きました。今日はもう少し具体的にボーイスカウトが地域開発プロジェクトをやる際の強みは何なのかについて考察してみたいと思います。
(ボーイスカウトのネパールにおける環境保全活動)
■1、地域密着・自助努力推進
これは昨日も書きましたが、発展途上国で活動する際は通常は現地のベンチャー・ローバーを巻き込んで活動します。そうすることにより、外国のローバーが去った後も、現地のローバーと村人の間でプロジェクトを継続することが出来るからです。持続可能な開発という意味では、村人を一定期間教育する活動よりも、そもそも活動のカウンターパートが現地住民だということはすごい強みになると思います。
■2、子供から大人への教育
ボーイスカウトは子供の扱いがうまいです。そして現地の子供を教育することはうまいはずです。そしてその子供達が家に帰って、両親等に影響を与えます。構図としては外国からの支援スカウト⇒現地のスカウト/子供⇒スカウト/子供の両親という知識・技術の流れになります。もちろん外国からの支援スカウト⇒両親という直接的な活動もありますが、知識や技術の定着度合いや、心情的な近さを考えると、子供から大人の教育というのも効果的なのかなと思います。
■3、政府の協力
発展途上国において、現地のスカウト+外国のスカウトで活動をすると、日本でするのより、世間や政府が我々を取り扱うレベルが異なってきます。海外のスカウトが現地で活動するだけで、普通に新聞に載るほどのニュースになったりします。したがって、中央政府や地域公共団体等の協力も得やすいのです。さらにこれが子供を巻き込んだボーイスカウトともなると、政府としても予算をつけやすかったり、威張れるようで、とにかく金銭的・得られる協力において、都合が良いのです。
以上、国によっても状況が違ったり、活動内容によっても強みは変わるとは思いますが、過去数年間発展途上国におけるスカウト活動を見てきてのメリットを挙げさせていただきました。ご意見(反対意見も)お待ちしております。