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私とバングラデシュ派遣

「バングラデシュ」
きっかけ:
アメリカ・カナダでのスカウト特別海外派遣を無事終えた秋のある日、早稲田大学で開かれた「ローバースカウト研究集会」に参加した。そこでT氏という愛知のローバースカウトが「ボーイスカウト日本連盟アジア太平洋提携プロジェクト(バングラデシュ)派遣」について説明していた。バングラデシュ派遣では現地の村人を対象に保健衛生啓蒙活動をやる、その年の冬が第1回派遣とのことだった。その時は、自分はアメリカやヨーロッパは好きだが発展途上国には興味はない、だから派遣にも参加しないという発言をしていたように思う。しかし、僕のどこかにその「バングラデシュ」というキーワードは存在し続き、その翌年の第2回目派遣には自分も派遣団の一員として参加することになっていた。当時大学2年生だった。

内容:
バングラデシュでは、農村地方においてバングラデシュのボーイスカウトとともに貧困家庭を回り、子供や女性を対象とした保健衛生啓蒙活動を行った。具体的には、下痢の際に効率的に水を取る方法である経口補水療法の指導、トイレ作成、栄養バランスの取れた食事の勧め、歯磨きの指導等である。約2週間の派遣期間中の1週間をプロジェクトに費やし、農村部の学校の校舎に雑魚寝をしながらのプロジェクトであった。

得たモノ:
初の発展途上国かつイスラム教国訪問・滞在ということで、私が受けた衝撃はすさまじかった。日本から現地の空港に深夜到着した際は、失礼ながらもここは地獄か、とも思った。しかし、現地の人と一緒に活動をすることにより、いまは途上国ではあるが、その発展へむけての力強さ、そしてイスラム教のストイックだけど、人生・世界に対する真面目な考え方等、精神的に学んだことはすさまじく多かった。
私は本プロジェクトには2回参加しており、1回目は上記のような強烈な異文化により、ただショックを受けていたのだか、2回目は保健衛生啓蒙活動について、リーダーとしてプロジェクト全体のマネジメント、リーダーシップという面で努力し、学んだ。また発展途上国における開発協力、非営利組織論についても身体で学んだ。そしてここでの興味がその翌年の「環境事業団地球環境市民大学校ネパール・バングラデシュコース」に僕を引き付けた。(ネパール編に続く)


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