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海外プロジェクトと安全性

Pax IV Hyperでは2002年3月から1年に1,2回訪問するペースで、ネパールにおいて果樹植林、自然保全に関するプロジェクトをネパールスカウトと行ってきていた。

過去のプロジェクトの報告書は以下からダウンロード可能です。
2002年3月: ネパール果樹植林プロジェクト
2002年8,9月: 第1回ネパール国際協力協同プロジェクト
2004年2,3月: 第2回ネパール国際協力協同プロジェクト

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(2003年3月に訪問した際のネパール・チトワン国立公園での宿からの写真)

しかしここ1年間は現地の安全状況が悪く、プロジェクトを実施できないでいる。
まずは2004年9月に起きたイラクでのネパール人人質殺害を発端としたカトマンズでの大規模な抗議行動と外出禁止令によってその月に予定していた派遣を派遣出発日前日に中止にした。また2005年2月に実施を予定していた派遣については、マオイスト(立憲君主制の廃止、共和制の確立を標榜する毛沢東主義反政府組織)による様々な施設への攻撃、暴動の危険性から中止にした。

過去に数回プロジェクトをやったことで、ネパールに親しい友人ができ、またネパール自体にも愛着を持っており、メンバーの半数は2005年2月のプロジェクト中止に反対していた。しかし、平和の騎士たるスカウトが、テロリストに巻き込まれては元もこもないので、いわゆる苦渋の決断で、今回については諦め、2005年9月実施を予定し、状況を見ていくことにした。

今回のこの中止に至る議論の過程で、そもそも国際協力は「平和で何の問題も無い国」においては、やる意味がないのかという議論が出た。悲惨な状況であればあるほど、その国に対して協力・貢献の必要度合いは高くなるが、ボーイスカウトがその状況にまで足を踏み入れるべきかというと、現在はそこまではできないと思う。平和ではあるが、物質的、健康的、環境的な問題がある国を対象としていきたい。少なくとも政治的・宗教的に落ち着いていて、日常のスカウト活動をやるにあたり治安上の問題がない場所を選ぶ必要がある。一刻も早く、ネパールの状況がスカウト活動が安全にできるような状況に好転することを願う。

2005年2月には南アジア圏でプロジェクトを考えているのだが、12月26日にインドネシア・スマトラ島沖でおきた大地震による津波で、周辺国が大規模な洪水に見舞われたとの報道が入ってきた。洪水の状況も見つつ、プロジェクトを作っていかなければならならなそうだ。


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