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日本のローバースカウトとUN Millennium Development Goals

前回のエントリーにおいて、9th World Scout Youth Forumにおける一つのセッションが、UN Millennium Development Goalsをにおけるスカウトの役割を扱っていることについて紹介した。UN Millennium Development Goalsとは、国連に加盟している191の国々が2015年までに解決すべき項目を挙げたものである。項目には8つあり、それぞれ以下の通りである。

1, Eradicate extreme poverty and hunger(飢えと貧困の根絶)
2, Achieve universal primary education(初等教育の達成)
3, Promote gender equality and empower women(男女同権、女性の権利強化)
4, Reduce child mortality(子供の死亡率の低下)
5, Improve maternal health(妊婦の健康の改善)
6, Combat HIV/AIDS, malaria and other diseases(HIV/エイズやマラリア等の撲滅)
7, Ensure environmental sustainability(持続可能な環境の確保)
8, Develop a global partnership for development(開発に向けて世界的な協調の確立)

以上の目標を見てみてると、1,2,4,5,6についてはすでに日本国内ではほぼ解決されている問題であり(完全ではないかもしれないが)、日本での問題と世界的な問題の違いがこの8項からもよく見て取れる。したがって、世界スカウト会議や世界ユースフォーラムへの参加者がこれらの事項についてある程度の勉強をしていかない限り、普段接していない問題であることから、建設的な議論・意見が出来ないと予想される。

ただし、国際協力プロジェクトに関わっている日本のローバースカウトにとっては、貧困、女性、健康、環境等についてはバングラデシュ、ネパール、モンゴル、フィリピン等のプロジェクトで実際に取り組んでいるのそんなに別世界での議論にもならない。特に今回ユースフォーラムに参加する5人のローバースカウト中4人は上記のいずれかの国際協力プロジェクトに参加したスカウト達なので議論をするだけの経験は持っている。

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(2004年の慶應義塾大学ローバースモンゴルプロジェクトにおける、母子家庭を対象とした石鹸作り講座の様子。石鹸を家庭で自ら作ることにより、衛生の確保を行うとともに、石鹸を外部から買う必要をなくし、経済的な負担も減少させることを目標としている)

日本のローバースカウトは過去約8年にわたり、毎年何かしらの国際協力プロジェクトをアジアの他国と共同で行ってきた。世界ユースフォーラムにおいて、活躍するのは言葉の問題や、日本人の性格的にも、そう簡単にいかないとは思うが、せめて世界スカウト会議に参加する日本連盟の幹部の方にアピールし、日本のローバー⇒日本連盟⇒世界スカウト会議という流れも利用していただきたいと思う。


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