7日目に行われた可燃ごみプログラムにつづいて
分別学習プログラムの報告をいたします。
■分別学習プログラム
塙 健太
Aグループでは、Jyoti Academyの生徒に、ごみ拾い・ごみの分別・可燃ごみ、不燃ごみのごみ箱設置の3つの活動を行いました。
このプログラムの目的は、生徒たちに正しいごみ分別の習慣を身につけてもらうことでした。
9月5日に行ったごみの分別に関するレクチャーを生徒たちがどれほど
理解したのかをごみ分別学習を通して確認することが狙いでした。
具体的には、ごみ拾い・ごみ分別は4つのエリアを設置し4グループで行いました。
分別を間違えた数が各グループとも5つを超えたら目標未達成と設定しました。
まず生徒を校庭に集めごみ拾いの説明を行い、ビニール袋、トング、マスク、ごみ手袋を支給しました。
生徒を4つのチームに分けて各グループことに指定されたエリアでごみ拾い(可燃、不燃分けて)を行いました。
生徒たちは、ごみを見つけては私たちのもとへ駆けつけ、
“We found such a big garbage!”(こんな大きなごみをみつけたよ!)
と、笑顔で話してくれたことが印象に残っています。
私たちが訪れたJyoti Academyの校庭は小さな公園ほどの
非常に狭い場所でしたが、そこには生徒たちの活気と笑顔で満ち溢れていました。
私は統括する立場だったため、それぞれのグループに寄り添ってごみ拾いを
行うことはできませんでしたが、どのグループも積極的に
ごみ拾いに取り組み、適切にごみを可燃、不燃に分別していました。
時間も正午を過ぎ、カトマンズの気温も30度近くまで上昇し
私たちやKORCは、強い太陽の日差しに耐えることで精一杯でしたが
彼等の笑顔をみるといつしか私たちも彼等に混ざっていきました。
その後グループごとに分別の確認を行い、全体でごみをまとめました。
合計で可燃ごみが10袋、不燃ごみは30袋集めることができました。
分別学習結果はグループAが4個、グループBが8個、グループCが15個、グループDが0個という結果でした。
間違いが見受けられたのは紙か銀紙か見分けのつきにくいようなものばかりだったので、
具体的に5つ以上の間違いを目標未達成とすることは適切で無いと判断しました。
またこのプログラムの目的は生徒に習慣をつけさせることであり、
この1回の活動のみではこの目的は達成できないと考えています。
そこで、校長先生にはごみ拾い分別委員会の設置を要請しました。
また具体的な説明書(週1回全員でごみ拾いを行うように促す役割やごみ拾いは教室に設置したごみ箱と学校に提供したトングで行ってもらう等)を学校側に送りました。この委員会の設置により生徒にごみ拾い、分別を継続して行ってもらうことで目的の達成を目指したいと考えています。
このプログラムを通して感じたことは、
「できないことは存在しない」ということです。
私は初めて校庭を見たとき、校庭のそこら中に散らばるごみをみて哀惜の念に駆られました。
彼等の遊び場所である校庭を守りたいとさえ思いました。
しかし、休み時間になると生徒たちはごみで一杯の校庭で
当たり前のように遊んでいたのです。
この瞬間、このごみ問題への事の重大さを身をもって感じました。
それでも、たった30分のごみ拾いで
これだけ綺麗な校庭に変われるだということを
子ども達と同じ時間を共有することができて今は達成感に満ち溢れています。この分別学習のような根本的な意識の改善が、
活動や焼却炉の設置によって改善されることを強く信じています。