準備渡航ではカウンターパートナーであるネパールスカウトKORCと共に、3月の本渡航で行うプロジェクトの方針についてミーティングを行いました。
8月28日の最終ミーティングを通して決定した、本渡航の方向性及びプロジェクト内容について報告します。
プロジェクト内容については、2015年4月に大地震に見舞われたネパールの復興活動を活動のコンセプトとします。現地での話し合いで計画したプログラムは二つあり、「コミュニティに対する貯水槽設置」と「防災教育」です。
・活動①「コミュニティにおける貯水槽設置」
これはKORC側から提案されたもので、地震の被害によって多くの地域で貯水槽が破損し、生活する上で水に困っているという現地のニーズを直接汲み取った案です。活動場所は首都カトマンズに隣接するキルティプルのコミュニティを予定しております。
生活に必要不可欠な水の問題は様々な二次問題を生んでおり、感染症の発生や農作物の不作、また水汲みは主に女性や子どもの仕事であるため、遠く離れた水源まで水を汲みに行くという大仕事は、子どもたちを不登校にする一つの要因になっています。
今回の計画では、生活用水を水源から引いてくるホース、それを貯める大型の槽、浄水して飲料水を貯める槽の設置を目指します。
設置にあたっては、現地技術者を雇用することも考えています。
このプログラムは主にKORC側が計画を主導し、Pax側は現地に応用可能な日本の技術があれば、KORCと相談して導入する予定です。
・活動②「防災教育」
私たちは今回の準備渡航で「ネパールの防災の不足」を感じました。
防災の活動は、同じ地震大国である日本のノウハウや経験を生かすことができ、かつ学生である私たちでも取り組めるプログラムなのではないかという理由よりPax側から提案しました。
建物の造りや町並み、文化が異なるネパールにおいて、日本の防災対策を直接持ち込むことは不可能ではありますが、ネパールで生活するKORC側の意見をもらいながら、プロジェクト内容を考えることとしました。
今後のプロジェクトの活動体制としては、
活動①「コミュニティにおける貯水槽設置」はKORC側が主体的に計画し、活動②「防災教育」はPax側が主体的に計画すこととします。
但し、どちらの活動に対しても両団体の意向が反映されるべきであり、相互的に計画に対してフィードバックを行います。
また、渡航活動期間外も継続して活動計画が進められるよう、月に一度オンラインミーティングを行います。次回9月のオンラインミーティングでは日本側からいくつか防災プログラム内容を提案する予定です。
3月の本渡航に向けてプロジェクト全体の計画も立て、Messengers of Peaceファンドの申請も積極的に検討しています。