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高校生に必要・有益なプログラムとは?

昨日、ある地区の指導者達と、その地区のベンチャー集合訓練に関する話をしておりました。ベンチャー(高校生年代のボーイスカウト)を活性化させ、良いスカウトを育てるためにどんなプログラムがあり得るか。僕が高校生のときに経験したプログラムと、現在考えられる案を対比して考えてみました。

■僕が高校生時代に経験したベンチャースカウトプログラム(@ 神奈川県県央地区Golden Ax Training)

  • 海上自衛隊教育隊への体験入隊(横須賀の海上自衛隊駐屯地での3泊4日)
  • 挑戦キャンプ(福島県尾瀬・栃木県への2人での3泊4日の移動キャンプ)
  • 野外料理法(生きた鶏を3,4羽さばいて、から揚げやその他料理に)
  • オーバーナイトハイキング(小田原から相模原の65km)
  • 仏教章奉仕訓練キャンプ(お寺での3泊4日の合宿)

■現在考えられるベンチャースカウトプログラム案(上記に加えて)

  • ネパールやモンゴルでの国際協力活動の見学キャンプ(約1週間)
  • ネパール、モンゴル、アメリカ等でのアドベンチャーキャンプ(約1週間)
  • 国内の無人島や離島でのキャンプ(3泊4日)
  • 国内の自然の中でのキャンプ(雪中キャンプ、川くだりキャンプ、山岳地帯縦走)
  • 国内でのサイエンスプログラム(物理・化学・生物・情報技術・機械等の実験をやる)
  • 国内での2泊3日くらいでの環境や国際協力に関するワークショップ・トレーニング

ボーイスカウトだからこそできること、2007年の今だからこそできることをという基準で考えてみました。パックスはこれまで主にローバースカウトプログラムの開発・実施をしていましたが、今後はベンチャースカウト等に裾野を広げてもいいかなと思いました(以前、何度かやろうとしましたが、地盤になる地域がなくてあまり盛り上がらなかった)。

ネパールプロジェクト2007:植樹と河川環境改善

今年のネパールプロジェクトは2007年2月14日から3月1日に実施されます。今回は5人のメンバーで渡航します。プロジェクトの大きな柱の二つは、植樹と河川環境改善なので、今日は写真とともにネパールでの植樹と河川環境改善の意義について記しておきます。

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カトマンズに流れるバクマティにおいて、水質調査とゴミ分布調査、ゴミ拾いを、ネパールのローバースカウトやさらに年少のスカウトとともに3日間かけて行う予定です。上記の写真のように、河川には多くのゴミが放置されており、この問題については現地のローバースカウトも常々問題視しており、今回共同で取り組むことにいたしました。

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カカニトレーニングセンターという、ボーイスカウトネパール連盟の野営場付近の山間部に、ネパールのローバースカウトとともに植樹を行います。ネパールにおける植樹の効果は、急斜面地における土壌流出防止や緑化という意味があります。また、果樹を植えることでその実を食べられるということも狙っていたりもします。写真は2004年のプロジェクトにおいて、我々が植えた樹ですね。過去に植えた樹がどの程度成長しているかを測定するのも楽しみです。

短い期間の滞在なので、僕らのプロジェクトの直接的な効果は少ないかもしれませんが、ネパールのスカウトを巻き込むことにより住民参加型の取り組みにできればと、長期的視点で見れば効果が出てくるものだと思っています。

映画:「ダーウィンの悪夢」

一昨日、「ダーウィンの悪夢」というアフリカはタンザニアを舞台としたドキュメンタリー映画を見てきました。ストーリは以下のとおりです(映画公式WEBサイトからの引用)。

淡水湖では世界第2位の大きさを誇るヴィクトリア湖。そこは、生物多様性の宝庫であることから「ダーウィンの箱庭」と呼ばれていた。その湖に、今から半世紀ほど前、ささいな試みから、新しい生き物が放たれた。この大食で肉食の外来魚ナイルパーチは、もともと生息していた魚の多くを駆逐しながら、どんどんと増え、状況は一変。湖畔の町にはナイルパーチの一大魚産業が誕生し、周辺地域の経済は潤う。しかし、一方では、悪夢のような悲劇が生み出されていった。
新しい経済が生み落とす貧困、売春、エイズ、ストリートチルドレン、ドラッグ、湖の環境悪化……。まるでドミノ倒しのように連鎖する。さらには、ナイルパーチを積みにやってくる飛行機がアフリカへ運んでくるものにも驚くべき疑惑が……。
ナイルパーチは日本にも輸出されている魚だ。強大な資本主義が世界を覆いつくそうとする今、本作で情け容赦なく暴かれていく悪夢のグローバリゼーションは、決して遠い世界の出来事ではない。

我々が直面している、環境問題、貧困問題、社会問題が、いかにそれぞれが相互に関係しあい、複雑な問題であるかがよくわかります。 しかし、難しいからといって諦めるのではなく、自らができることを少しずつでもいいから、実行していくべきだと、映画を見終わった後に思いました。
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是非、見てみてください。そして、ネパールやモンゴルで僕らが取り組んでいる問題について、再度考え直してみると、いいのではないかと思います。

ネパール・モンゴルの日本連盟主催化に対する懸念

来年度より、ネパールやモンゴルのプロジェクトが、Pax IV Hyperや早稲田大学ローバース主催からボーイスカウト日本連盟主催になるよう、現在準備中です。また、その一環で環境再生保全機構の助成金に対して、バングラ・ネパール・モンゴル・フィリピンプロジェクト合同で応募をしようと作業をしております。そんななかで感じた二つのことをメモしておきます。

■過保護に対する懸念
現状のバングラデシュ・フィリピンの両プロジェクトに対しては、ボーイスカウト日本連盟から活動資金が供給されています。それにより参加者は渡航にかかる費用のうち、半額だけでプロジェクトに参加できることになっています。つまり参加者はお金の心配をする必要が無い。一方で、ネパールやモンゴルのプロジェクトでは参加者が積極的に活動して助成金等を獲得してこない限り、全額自己負担になってしまう状態にあり、助成金に対しても貪欲で、プロジェクトの運営についても主体的になっているように思います。バングラやフィリピンプロジェクトが屋内で飼われたペットの犬だとすれば、ネパールやモンゴルは野生の狼といった感じでしょうか。過保護はよくありません。体力は衰えるは、免疫力はなくなるはで。

■参加者と主催者の関係に対する懸念
また、バングラやフィリピンプロジェクトは主催者ボーイスカウト日本連盟、参加者ボーイスカウトの加盟員という構図です。ネパールやモンゴルプロジェクトは主催者=参加者という構図になっているので、意思決定・行動決定が非常に迅速且つ効率的になされています。このあたりの運営方法も、日本連盟主催化に対して検討すべき事項だと思います。

あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

私個人的には2006年は変化の年でした。3月にソニー株式会社を退職し、4月から慶應義塾大学大学院博士課程に入学、またそれと同時に日本IBM東京基礎研究所にて学生研究員をやり始めました。生活としてもそれまでは家族で暮らしていたのですが、4月から初めて一人暮らしを始めました。学外の活動としても、地球環境行動会議の派遣としてインドネシアに行ったり、ボーイスカウトとしてイタリアで開催されたローバーウェイというイベントに参加したり。経済的にはあまり楽ではないのですが、実に充実した一年を過ごせました。これも皆様のお陰で、感謝しております。

さて、パックスについても2006年の2・3月にネパールプロジェクトが、また9月に早稲田大学ローバース主催としてモンゴルプロジェクトが行われました。特に事故も無く、無事にプロジェクトを実施でき、これまた皆様に感謝しております。

ま、そんなこんなで、わりと無難な新年のご挨拶になりましたが、今年もいろいろな事にアクティブに挑戦していきたいと思います。 皆様にもお世話になるかと思いますが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

第6回 ソニーマーケティング学生ボランティアファンド助成決定!

おかげさまで、昨日第6回 ソニーマーケティング学生ボランティアファンドからの助成が決まりました!ネパールについてはPax IV Hyperからの申請、モンゴルについてはMongolia Project 2007(早稲田大学ローバースを中心にしたメンバー)からの申請ということになります。

以下、上記学生ボランティアファンドのウェブページからのコピーです。

グループ名 :Pax IV Hyper
代表者在校大学:明治大学
活動企画名称 :ネパール国内の自然環境保全及びゴミ問題の改善
活動概要:これまでネパールの森林伐採による環境悪化対策に取り組んできたノウハウを生かし、現地のゴミ問題に取り組む。

グループ名:Mongolia Project 2007
代表者在校大学:早稲田大学
活動企画名称:モンゴルにおける環境問題の改善
活動概要:増加する母子家庭支援のため、廃油による石鹸作りをサポートする。また、非電化地域に風力発電機を設置し、地域住民の生活に貢献する。

これからも気を引き締めて、がんばっていきましょー!!

モンゴルプロジェクトの報告会に参加して

先週末、早稲田大学学生会館で開かれたモンゴルプロジェクトの報告会に参加してきました。ローバースカウト(ボーイスカウトの大学生年代)の国際協力プロジェクトとしてはバングラやネパールもあるのですが、どれにおいてもどうも本質的な問題が解決されていない気がします。教育活動としての参加者の自己研鑽という側面と、地域や環境に対する開発協力という側面のどっちつかずになってしまっているという状況。少しずつ成長しているとは思うのですが、所詮ちょっとした改善の連続で、非連続的な進化が出来ていない。

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ということで、個人的な今後のネパール・モンゴルに対する提案・指針をメモっておきます。

■1、ボーイスカウトの国際協力プロジェクトのモデル化(価値の検討)
⇒ バングラ・ネパール・モンゴルについて、ローバースカウトの国際協力プロジェクトとして一般化・モデル化する。そのモデルを他国に輸出したり、そのモデルを基に次なる一手を考える材料とする。
■2、他国連盟・他団体との新しい・深いコラボレーションの検討
⇒ CJK(台湾・日本・韓国)がフィリピンでやっているプロジェクトもあるにはあるが、かなり不安定なプロジェクト実施(2,3年に1回?)になっており、多国間という意味ではうまく行ってないのではと思う。そういう意味では、バングラ・ネパール・モンゴルといったある程度安定しているプロジェクトに第3国が加入するのは良いアイデアだと思う。また、より専門性を高めたり、新たな視点を得るためにも他団体とのコラボレーションも意義があると思う。
■3、アカデミック(学会発表)な世界への進出
⇒ プロジェクトの結果を、ボーイスカウトの内部だけでの発表にとどめず、学術的な場面での発表や、NPOの活動報告のような場所でも発表できるようにしたい。そのためには、プロジェクトの実施方法や中身において、学術的にも価値のあるようなことをやる必要がある。
■4、大型助成金(できれば複数年度ベース)の獲得
⇒ プロジェクトを複数年度安定的に実施するにはやはり経済的支えは重要。また、助成金を獲得できるだけの実績や、助成金獲得作業に必要な書類作成・事務能力の向上も求められている。
■5、現地でのフィールドワークとその結果のデジタルコンテンツ化
⇒ Googleで検索しても、ボーイスカウトのバングラ・ネパール・モンゴルでの活動がほとんど出てこない。情報化社会において、これは大問題だ!ということで、次回のネパールの活動以降、検索に引っかかり、さらに高品質なコンテンツを用意したいと思う。

速報:ネパール準備派遣(2006年3月)

さきほど、ネパール準備派遣中の加藤君から報告がありました。以下、要点だけ、ご報告いたします。

・全員無事に、ネパールを出国し、現在はタイのバンコクに滞在中。
・ネパール滞在中にも大きな問題は無かった。
・カカニトレーニングセンターに変化があった。
・前回のネパール側プロジェクトメンバーのほぼ全員と再会できた。
・さらに最近活躍している若い世代にも会えた。
・6000m級の山の名前がmt.ベーデンパウエルになる?
・水質調査を継続的にやっていてくれてた。
・日本連盟とパックスの関係が問題(ネパール側が気にしている)。

取り急ぎ、以上です。皆様にはご心配、ご協力を頂き、ありがとうございました。
ま、帰宅するまでが遠足(笑)ですから、これからも帰国まで気をつけてもらいたいと思います。

報告:【Pax IV Hyper General Meeting#3, 2006】

「Pax IV Hyper 2006年第3回総会」が以下のように開かれました。
■日時:2006年12月10日(日)12:55-18:00
■場所:早稲田大学学生会館
■参加者:青木・井村・大木・加藤・陰山・佐藤・嶋崎・花岡・林・藤木・古橋・村松・山中・山本・横澤・和田(敬省略・順不同)

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■早稲田大学ローバース モンゴルプロジェクトについて
 ⇒報告会:2006年12月16日(土)14:00〜@早稲田大学学生会館
 ⇒プログラム数の増減・充実度についての議論あり。報告会にて再度議論。
■Pax IV Hyper ネパールプロジェクトについて
 ⇒2007年2月14日-3月1日に実施予定。参加予定者数は6人。
■ボーイスカウト日本連盟 若い成人のためのミニ集会について
 ⇒6テーマについて、年内に提案書作成。各テーマA4・1枚。
■Pax Circus デジタルコンテンツ制作プロジェクトについて
 ⇒ネパールプロジェクトの日程にあわせて実施予定。参加予定者数は2人。

2007年パックス新年会は1月の6,7,8日の3連休に、新潟において実施予定。参加者募集中。

ボーイスカウトアメリカ連盟幹部との対話

本日、来日していたボーイスカウトアメリカ連盟の幹部の方とお話しする機会がありました。ボーイスカウトアメリカ連盟といえば、世界でもっともスカウト活動が成功している連盟であり、加盟員の数も活動の質も高いと言われています。以下、公開できる範囲での簡単なメモ。

・ アメリカ連盟はその事務局を昔あったニュージャージー州からテキサス州に移した。これは事務局の賃料や従業員の家賃料を考慮しての移動であった。テキサス州に移動したことによって、周辺の家賃が安くなり、若い人も事務局に就職しやすくなった。事務局としてもその賃料や周辺環境(事務局の近くにキャンプ場やスカウト博物館もある)が格段によくなったらしい。
・ この30年間以上、アメリカにおいて世界ジャンボリーが開催されない理由は、アメリカ政府が他国に対して、ビザの発給を厳しく制限しているから。たとえ世界ジャンボリーを開いたとしても、世界中からスカウトを集められない可能性があるからである。
・ アメリカ連盟は、4年に1回開いているナショナルジャンボリーを毎回同じキャンプ場で開いている。その理由は、キャンプ場を固定することにより、施設の整備・向上が図れるということである。毎年ジャンボリーだけのためにインフラを整備するのは金の無駄だから。また、毎回のジャンボリーは黒字になり、その黒字になった分のお金をキャンプ場の整備・投資に回している。
・ アメリカ連盟においてもローバー年代はおり、グァテマラやロシアのシベリア地方で活動をしているらしい。
・ アメリカ連盟は2ヶ月前にネパール連盟にバスを購入してあげたらしい。2007年の2月にパックスもネパールに行くので、確認できるかな。

とても参考になりました。アメリカの合理主義を、スカウト活動でも感じれた対話でした。

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