ホーム » Pax IV Hyper の投稿 (ページ 25)

作者アーカイブ: Pax IV Hyper

小栗上野介

この2,3週間読んでいた小説(ボーイスカウトの先輩からの紹介)から、いくつかを引用しておきます。小栗上野介とは、幕末に勘定奉行・外国奉行・軍艦奉行を歴任し、アメリカとの交渉をしたり、横須賀製鉄所の建設、日本発の株式会社の設立、郡県制の提案などをされた人です。
小説 小栗上野介—日本の近代化を仕掛けた男

世界には有道の国と無道の国がある。有道の国とは、「仁と徳をもって国民に政治を行う存在」であり、無道の国とは、「自己権力の拡張のために、権謀術策をもって政治を行う存在」である。

「日本人の行動をみていると、申し分のない正しい礼節の要素を備え、傲慢、でしゃばり、尊大などの態度は絶無だ。社交場においては、時として苦痛を感じたり、あるいは胸の中でイライラすることもたくさんあったに違いない。が、日本人には強い忍耐力がある。胸の中に深くこれをかくして、絶対にそういう感情を顔色にあらわすことはしない。かれらはいつも機嫌よく、内から発する心の光が柔和で温かな顔に輝いて、文明をもって誇る西洋の知識階級に見られるような表面的な憂い、疲れ、不平などの表情とはまったく正反対な様子をみせている。これは、知的優位に立って、精神的文化を持っていると思い込んでいる我々が、この平和の内心の満足の秘密を、非キリスト教徒的国民から学ばざるを得ない。彼らには外からかれらを拘束する法則はない。自ら自分を拘束する法則があるだけだ。かれらは常に人と接する時に、明るい態度をもってし、また規律を守ることは厳にして私事や楽しみ事と、国家が命じた政治上の公事との間に厳然たる区別を立てている。絶対にそれを犯すことはない。」

「民に対してはよらしむべし、知らしむべからず(孔子)」これは、国民は政治家に従わせておけば良い、何も知らせる必要はないという意味ではあるが、その裏には、国民に心配をかけるような政治はするなという意味である。

幕末の日本人は美しかったんですね。

Microsoft Robotics Studio + Lego Mindstorm NXT

日本の子供達の理科離れ・理系離れが報道されてから久しいですが、子供達の遊びの中に理系的・科学的要素が含まれれば、少しは理系に興味を持ってくれるのではないかと思うのです。という、やや無理やりなつなぎの一文を書いて(このサイトはパックスのサイトであって、私個人のブログサイトではないので)、今日やってたロボットプログラミング環境構築のメモを記しておきます。

先日も投稿しましたが、Lego社のマインドストームというブロック兼ロボットを、大学院の研究の一環でいじっています。このロボットにはモータ、スピーカ、ディスプレイといったアクチュエータとともに、光センサー、超音波センサー、サウンドセンサー、タッチセンサー等のセンサーがついていて、それらをビジュアルプログラミング可能なのです。
01_ntn_img.jpg
(Lego Mindstorm NXT)
そして、このマインドストームをLego社純正のソフトウェア開発環境からもいじれるのですが、Microsoft Robotics Studioという汎用的なロボットプログラミング開発環境からもいじれることがわかり、今日はその開発環境構築を行ってました。
msrs.jpg
(Microsoft Robotics Studio: Visual Programming Language)

以下は、個人的なメモです。スカウト活動(おそらく中学生・高校生年代が適当だと思いますが)に取り入れる際には、是非情報交換・情報共有させていただきたいですね。

・Thinipad T43p内蔵のBluetoothではMindstormと通信できず、USBタイプのBluetoothドングルを使用
・iMacとそのBluetoothでは正常動作確認済み
・Microsoft Robotics Studioで開発したプログラムはPC上で動作する(LegoのSDKで開発したのはNXT上で動作)
・Visual Programming Languageを使って、NXTの動作は確認済みだが、C#などへの書き出しは要調査

報告:Pax IV Hyper 2007年第1回総会(4月7日)

先日行われたPax IV Hyper総会の議事について、簡単ではありますがご報告させていただきます。

■日時:2007年4月7日(土)13:00-17:00
■場所:オリンピックセンターセンター棟306(小田急線参宮橋駅)
■参加:12人のベンチャースカウト・ローバースカウト・ローバーアドバイザー
■内容:
ネパールプロジェクト2007(2,3月に実施したものの報告・反省)
バグマティ川のゴミ問題プロジェクト等、スカウトだけでは解決困難な問題をターゲットとしようとしつつある。今後の日本でのAPRイベントやネパールでの100周年イベント等を通じて、スカウト以外も巻き込んだ枠組みを作りたい。また、次回の派遣は日本連盟の事業として実施される為に、派遣員の公募や長期的なビジョン・ロードマップの策定が今後必要。

モンゴルプロジェクト2007(9月に実施予定のものの企画・議論)
昨年度は早稲田大学ローバースと共同運営だったが、今年度の運営体制は現在検討中。また、派遣形態についても現在関係各所と相談・交渉中。Pax IV Hyperとしては、できるだけ国際協力プロジェクトとしてのレベルを高く保ち、正式なスカウト活動としてプロジェクトを実施したいというスタンスを確認。

アジア太平洋地域ユースフォーラムについて(10月に開催予定)
Pax IV Hyperからは現在数名が参加申請を提出済み。それ以外にも受入メンバーとしての参画もありうる。公式・非公式にしろ、アジアのユーススカウトが集まるので、この機会を逃すのはもったいないので、積極的に今後も取り組んでいくという方針に。そして、秘密プロジェクトも現在企画中。

現在、モンゴルプロジェクト(2007年9月予定)・ネパールプロジェクト(2008年2月予定)の新規メンバーを募集しています。興味のある方は、pax4@rovernet.jpまでご連絡をくださいませ。

ブータンの写真

先週末開催されたPax IV Hyper総会の報告についてはただいま議事録編集作業中ですのでしばしお待ちください。

その代わりというわけではありませんが、現在ネパールとブータンで撮影した写真をGPSデータと合体してGoogle Map上にのせるための実験中です。Google Mapのほうは週末までには公開できると思います。それに使う写真をまずはブータン編からアップロードしました。それぞれの写真をクリックすれば、写真が拡大されるとともに、写真の説明が出てきます。
DSC01057.JPG

IMG_1081.JPG

IMG_1108.JPG

IMG_1146.JPG

IMG_1190.JPG

IMG_1439.JPG

ネパールの写真

昨日に引き続き、写真のアップロード。今回はネパール編。これらの写真をGoogle Mapに貼り付ける予定です。(写真をクリックすると説明・拡大写真が出てきます)
IMG_0799.JPG

IMG_3983.JPG

IMG_1768.JPG

IMG_1771.JPG

IMG_1025.JPG

IMG_1480.JPG

IMG_1493.JPG

IMG_1639.JPG

ページ上での写真のオーバーレイ:Lightbox JS

ブログに貼っている写真の多くが、高い解像度で撮影しているにもかかわらず、ページ全体のデザイン的なバランスの理由により、かなり縮小されています。ということで、写真をクリックしたらそれが拡大表示されるように、Lightbox JSという技術を導入しました。是非、下の写真をクリックしてみてください。img_0547s.jpg

GPSデータのGoogle Earth上での表示

ネパール・ブータンに持っていたGPSのデータを、やっとこさ、PCに読み取り、GPXファイル(GPS情報をXMLフォーマット表現したファイル)に変換し、Google Earthと連携させました。一昨日、「ハイキング・移動キャンプへのGPS」という提案をしましたが、その実例ということになります。以下、個人的なメモを載せておきます。

nepal-bhutan-googleearth-sm.jpg

■GPSファイルとGoogle Earthの使い方

1、Google Earthを起動する
2、[ファイル]⇒[開く]⇒[ファイルの種類:Gps(*.gpx *.loc)] 3、そして、GPXファイルを指定してあげる
4、Google Earthのサイドバーにウェイポイントが表示されるとともに
5、Google Earthのメイン画面にもしっかりプロットされています。

■参考:使用した機材・ソフトウェア

・GPS本体:Garmin Etrex
・ケーブル:Garmin付属ケーブル + Elecom UC-SGT
・ソフトウェア:Kashmir 3D(無料) GPSデータの読み込みとGPXへの変換
・ソフトウェア:Google Earth(無料)GPXファイルのプロット表示

今回は、GPSにおいてWaypointというポイント(点)毎の記録しかしていなかったのですが、Track/Routeという線(移動の軌跡)も記録しているともっと面白いと思います。今回はWaypointだけでしたが、個人的には、これまで地図上では不明確であったキルティプルの植樹ポイントがわかることになったこと、ブータン旅行中に道路工事の為に立ち往生した無名の場所がわかるのが嬉しかった!ですね。

Pax IV Hyper 2007年第1回総会(4月7日)

以下の内容で、Pax IV Hyper総会を行います。
参加希望者の方は当日、以下の場所にお越しくださいませ。

=======================

■日時:2007年4月7日(土)13:00-17:00
■場所:場所:オリンピックセンターセンター棟306(小田急線参宮橋駅)
■地図:http://nyc.niye.go.jp/facilities/d7.html
■参加:約15人のローバースカウト・ローバーアドバイザー
■内容:
・ネパールプロジェクト2007(2,3月に実施したものの報告・反省)
・モンゴルプロジェクト2007(9月に実施予定のものの企画・議論)
・アジア太平洋地域ユースフォーラムについて(10月に開催予定)
・ボーイスカウト日本連盟における青年参画について
・おまけ:個人旅行報告(インド編とブータン編)

カントの合目的性

昨年の夏にボーイスカウト関係でお世話になったイタリア・フィレンツェ在住の方に近況報告メールを書いたところ、それに対する返信で以下のようなメッセージを頂きました。

メールお便りありがとうございます。貴君から何か情報が入ると楽しくなります。きっと、目的意識の明瞭さのせいでしょう。こういうのをドイツの哲学者エマヌエル・カントは「合目的性」と呼んだのですよね。俗悪な評価でお気に召すかどうかわかりませんが、五重花丸を差し上げたいです。

「哲学者エマニュエル・カント」やら、その「合目的性」やらと難しい表現を使いつつ、そのメッセージの後半において「五重花丸」という幼稚園児が喜びそうな可愛らしい表現に、フィレンツェ在住らしい感性を感じておりました。さて、で、合目的性とは、何なんでしょうと、調べてみたところ、

カントに言わせれば、美は調和によって成り立つものです。とりわけ、「美」は自律した自由な精神を生み出す悟性との調和であり、これが理性と調和したときには「崇高さ」が成り立つ、と考えました。

この調和を、カントは「合目的性」と呼びました。それは、文字どおり、「目的にかなっている」ということを意味しています。

あるものを「美しい」と思うのは、それが目的にかなって調和がとれているからで、人はそれによって美を判断するのです。

だそうです。まぁ、読んで字のごとくと言ってしまえば、そうなのかもしれませんが、合目的性⇒調和が取れている⇒美しいというのは、私のメールに対する感想であり、とてもうれしい賛辞でありました。

第23回世界ジャンボリー日本誘致

東京都が2016年のオリンピックを東京に招致しようとしているのと同じように、ボーイスカウト日本連盟が2015年の世界ジャンボリーを山口県に誘致しようとしております。高度成長期における東京オリンピックや、同時期(1971年)に静岡県で開催した第13回世界ジャンボリーと、2015,2016年に日本で開こうとしているこれらのイベントは、、その社会的な役割はかなり異なると思います。個人的には、いまさら日本で開くメリットは少なく、むしろアジアの発展途上国等で、その国+日本の協力といった風に新たな協力体制を作って、途上国で開いたほうが意味がある気がしています。しかし、すでに世界ジャンボリーの誘致活動は始まっており、多額の誘致予算もつけられております。

日本誘致おける日本連盟が掲げるキーワードのうちの一つに、Technology X Traditionというのがあります。確かに、日本は科学技術と伝統の国であるということは、特に外国人にはそのように認識されているのでしょう。しかし、それとジャンボリーをどう結びつけるか、それがあまり考えられてないように感じます。というわけで、簡単に思いつく、Information Technology X Jamboreeで三つ考えてみました。
kinkakuji.jpg
(単純に、伝統的な歴史構造物への観光プログラムや、技術をベースにしている会社・工場を視察するプログラムを組み込むだけじゃあ、つまらないでしょう)

■1、事前・事後のオンラインコミュニティの生成
これまでも非公式には参加者のコミュニティができていたとは思いますが、それを日本連盟が公式にサポートするというアイデア。事前にジャンボリーにおけるテーマ・課題等を話し合ったり事前研究をすることにより、ジャンボリー本番における教育的効果を高めるとともに、ジャンボリーでできたネットワーク・友人等を事後にもオンライン上でコンタクトが取れるような仕組みを、日本連盟が公式に構築する。具体的には、日本連盟のウェブサイトに、SNS (Social Networking System)もしくはグループウェアを導入し、世界ジャンボリー参加者に対して利用権を与える。
■2、ハイキング・移動キャンプへのGPS・デジタルカメラの導入
特に海外のスカウトは自国から大移動してきます。また、日本国内でも移動すると思いますが、その際にGPS (Global Positioning System)を参加者に持たせ、常に位置情報の軌跡を保存するとともに、デジタルカメラで撮影された写真等も、位置情報別に管理し、事後利用の際の簡便性を確保する。ジャンボリー開催前に、各国派遣団の代表者にGPSを送って、自国から日本までの軌跡を記録してもらったら、世界の仲間達の日本への集まり具合が視覚的にも表現でき、楽しいのではと思いました。
■3、ジャンボリー会場のウェブカメラ等による中継システム
キャンプ場に常時インターネットに接続されているウェブカメラや、各種センサを設置することにより、実際にジャンボリーに参加できないメンバーも、インターネット経由でジャンボリーの雰囲気を味わえるような高臨場感システムを構築する。これは渡航費用的にジャンボリーに参加できない海外のスカウトだけでなく、お子さんをジャンボリーに参加させている親にも有効なシステムになると考えている。

以上のように、とても天気の良い日曜日に、妄想しておりました。元財団法人ボーイスカウト日本連盟理事長・総裁代行のお言葉を引用しておきます。 「まず強い目標を立てる。それを達成するためにあらゆる技術を動員する。できそうだったらやってみようというのとは大きな違いがある。」(井深大)個人的に不安なのは、現在日本連盟で誘致に関連されている方々が、技術に対してどれだけ理解があったり・経験があるかということですかね。 もし井深さんがまだいらっしゃったら、面白い企画になるんでしょうね。

月別アーカイブ