知的障害者教育(映画:僕はラジオ)

昨日、僕はラジオ(amazon.co.jp)という映画(映画会社の解説サイトはこちら)を見ました。これは実際にあった話を映画にしたもので、内容は、アメリカのある高校のアメフトチームに、知的障害者を受け入れるという話です。そのアメフトチームのコーチと、高校の学生でもなく、いつも高校の周辺をうろついていた知的障害者の2人を中心としたストーリーでした。

これをブログで紹介する理由は以下のとおりです。
■障害者教育について考える機会を与えられた。特にボーイスカウトの場合、4年に1度はアグーナリーという障害のあるスカウト向けの大会があるわけだが、アグーナリーだけに関わらず、障害のあるスカウト向けの日常的なプログラム等について考える機会を得た。
■障害者を受け入れようとするコーチと、それに拒否感を示す高校の理事会(日本で言うPTA?)のやり取りも、感動した。障害者を受け入れることによるリスクやそれに対する責任の所在にこだわる理事会と、一人の障害者を助け、そしてその障害者から高校生が学ぶことの大きさを主張するコーチという構図が、海外プロジェクトのたびに「責任」問題について議論をするパックスと良い意味で照らし合わせてしまった。

すごしやすい秋の夜に、「僕はラジオ」をお勧めします。いい映画でした。

本の紹介:ダライラマ

昨日無事にアメリカより帰国しました。(以下は飛行機の中で書いた文章です)帰国便においては、ダライ・ラマ自伝(ダライラマ14世)を読んでいました。内容は、チベットの宗教的・政治的最高指導者である第14世ダライラマの半生を綴った自伝なのですが、半分以上は中国のチベットへの侵略・虐殺・迫害・人権侵害やダライラマ自身のインドへの亡命、そしてチベット人の周辺各国での難民生活等を語ったものでした。

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(2002年のパックスのネパールプロジェクトではエベレストのベースキャンプまで行ったのですが、その際中国側からベースキャンプに入りました。そのネパールに接している中国というのがチベットなんですね。)

印象的だったのが、このチベット問題は現在も続いている現在進行形の問題であり、またパックスが活動しているネパールやモンゴルのすぐ近くで起こっているということ。当然、僕らにも何か出来ないかと思ってしまうわけですが、この問題は国連も何十年にも渡って取り組んでいる問題であり、政治的なものなのです。しかし、ダライラマはこの著書の中で、何か協力をしたいと申し出てきてくれた人に対しては、チベットの真実を各国で語ってほしいと述べています。

今度機会があったら、チベットに行ったり、インド・ネパール・ブータンに存在するというチベット難民居住地域に行ってみたいと思いました。また、できたら、政治的な問題だから僕らが関わることじゃないよと逃げるのではなく、何か他にも僕らに出来ることを探したいと思いました。一部の政治的指導者の決定によって何百万人もの人間や動物が殺されるのは、どう考えても、許されないでしょう。

ネパールプロジェクトの近況 その4

 秋の空気を感じる事のできるような季節になりました。季節の移ろいが気持ちの切り替えにも影響を及ぼそうとしている様に思えます。僕を含め3人のクルーは大学3年生の秋、つまり就職や進学などこれからの将来をより具体的に考え始める季節になりました。そんなタイミングでプロジェクトを実施する事は少々厳しいとこのプロジェクトを始動させる時は懸念していました。しかし、今はこのプロジェクトで得る事とこれからの将来の進もうとする道を考える事をリンクさせられる様に努めていきたいと思っています。

 本日は、クルーとして自分が今後企画したい事をここで発表してみたいと思います。

■企画その1 「日本の歌をネパールへ」
 ネパール人は歌が好きです。(ネパールの人に限った事ではないですが)そんな彼らに日本の曲を届ける事ができればいいなと思います。スカウトソング、昔から歌われている童謡、日本のポピュラーソングなどを英訳していっしょに唄いながらネパールのスカウトに覚えてもらえたらなと思います。ネパールのスカウトは「レッサンピリリ」という曲がとても好きでしょっちゅう歌っています。ネパールのスカウトと日本のスカウトが色々な唄をシェアしていけたらいいなと思います。それもまた「文化交流」の1つのカテゴリーなんじゃないかなと思います。

■企画その2 社会人になっても継続できるプロジェクトの検討
 まったく白紙ですが、社会人でない自分が言うのもなんですが社会に出るとなんか気がつくと「つながり」が薄れてしまうので気をつけていかないといけないという様な事をプロジェクトに関わっている人が言っています。社会人になっても負担にならずに続けていける様な事ができればとこれは個人的におもっています。多分、社会に出てかた学ぶ事でネパールでのプロジェクトに活かせることもあると思います。まだ全くの白紙ですが、、
なんかフェアトレードなどが単語として思い浮かんではきます。

Ubicomp2006明日終了

現在出席中のThe Eighth International Conference on Ubiquitous Computing(Ubicomp 2006)は明日が最終日となっており、明後日にはアメリカを出国します。約4年ぶりの学会発表・参加でしたが、いろいろと勉強になりました。

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(全員の前での発表は短かったのですが、さすがに緊張しました。)

・ポジティブ・改善案的なコメントをくれる人が多く、フランクに意見を出し合って、お互いの研究に意味のあるコメントをしようという雰囲気がある。
・モノを作る人より、すでにあるモノを分析・評価したり、そのモノの使用方法を評価する発表も多かった。
・実は裏でヨーロッパ対アメリカの政治的な争い・いがみ合いがあるようだ?アジアはわりと放置されてる?

それでは、次は日本で!

モンゴルプロジェクト:帰国

遅くなりましたが、15日午前に全員無事帰国する事が出来ました。実施にあたりご協力いただいた皆様、そして日本で見守ってくれていた方々に深く感謝致します。ありがとうございました。これから私たちはプロジェクトの評価、反省を行い報告書を作成しますが、その前にブログで実施した事、見た事などを報告したいと思います。今回は到着〜1日目の観光をご紹介します。

■到着
韓国経由でウランバートルへ。到着は深夜12時過ぎと遅いにも関わらず、多くのモンゴルスカウトが出迎えてくれました。去年一緒に活動したスカウトも多く、スカウトは友情にあついということを肌で感じました。感動して泣き出すクルーもいました。
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(チンギスハーン国際空港にて)

■観光
翌日、観光ということでしたがまず新聞社の取材を受ける為にウヌードゥル(今日という意味)新聞社へ。モンゴルで発行されている2つの日刊新聞のうちの一つで、モンゴルでは影響力は大きいよう。テレビ局も併設されており、スタジオ見学もしました。
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(@取材中。編集長とともに。)
新聞が発行された日は旧国営デパートの新聞を買い占めました。予想以上に大きく出ていて、裏表紙の半分位を占めていましたが、なんて書いてあるのかはわかりませんでした。

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(日本のスカウト、モンゴルになんとかって書いてあるのまではわかるんだけど・・・)

取材後はモンゴル科学アカデミーの農場で植樹体験、その後モンゴル中部で活動している「オンギ川市民運動」というNGOの方々と食事をしました。オンギ川は400キロにも及ぶ大きな川でしたが、上流部での金の採掘の為に水量が減り、下流のウラン湖という大きな湖が消滅してしまったそうです。その問題に対して活動している方々で、活動内容、経緯、問題点などを伺い、モンゴルの問題に対して活動しているプロの方々から直にお話を聞けるという貴重な経験をしました。

この日、クルーは初めてウランバートルを見る事になったのですが、全員が発展のスピードに驚きました。「一年でこれほど変わるものか」と。草原のイメージしかなかった初年度クルーも、相当驚いたようです。現在のモンゴルの経済成長率は年平均10%前後。日本の高度経済成長期のような有様です。様々な問題も、日本と同じように起こってくる事でしょう。それらを経験した日本人として何かモンゴルの為に行動できないか、想いを新たにできた一日でした。
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(発展したUBの中心街。旧国営デパートから平和大通りを望む)

アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジカウンティより

アメリカはカリフォルニア州オレンジカウンティより。カリフォルニア、天気が良いです。半袖でも暑くもなく寒くもない。昨日の夜はプールで泳ぎ、今日はUniversity of California Irvine校Computer Science Departmentの方々と夕食。アメリカの食事で太って帰りそうです。
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(宿泊先のホテルより)

本当はモンゴルの報告を写真とともにしたかったりするんですが、ちょっとこの天気・この日常だとモンゴルモードになかなか切り替わらない、現在100%コンピュータサイエンティスト@西海岸モード。もう、しばらくお待ちください。

現地報告7:モンゴルプロジェクト(全員無事帰国)

昨日、モンゴルプロジェクトメンバーが全員無事に韓国経由で日本に帰国しました!何人かはお腹を壊しているようですが、全員自分の足で帰ってきました。クルーリーダーの陰山君を含む3人は、成田空港から直接僕がいた慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスまで来てくれて、写真とともにプロジェクトの概要を話してくれました。特に3人は、帰国してからも長旅でお疲れ様でした(笑)。

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(制服を見ないで顔だけだと、どれが日本人でどれがモンゴル人かわからないですね)

詳細な報告は、またメンバーからあると思いますので、今日は取り急ぎ帰国のご報告まで。これまでのご支援ありがとうございました!また、今後ともご指導・ご協力、どうぞよろしくおねがいいたします。モンゴルの皆様にも、お世話になりました、バイラルラー(ありがとう)!

現地報告6:モンゴルプロジェクト(砂漠からの帰還)

本日、モンゴル滞在中の陰山君から、全員無事に中部ゴビ県ウルジート村(ゴビ砂漠)からウランバートルに帰還したとの連絡を受けました。今日は休息日で、明日が最終日でボーイスカウトモンゴル連盟にてミーティングを行い、明後日帰国の予定です。今晩はウランバートルのあるスカウトの家で夕食会に行っているようです。

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中部ゴビ県ウルジート村では、上記写真のように風力発電機を設置することができたそうです。また、地域の方のご協力で、ナーダムというモンゴル特有のお祭りをクルーが滞在中に開いてくれて、モンゴル相撲等も見学できたそうです。

最後まで、油断せずに帰ってきてくださいねー!

ネパールプロジェクトの近況 その3

久々の投稿になります。今日まで夜勤の15連勤という仕事経験の浅い自分にとっては経験しがたい貴重な経験をさせて頂きました。このネパール部門のブログの更新に連動する様に、プロジェクト的にも長い夏休みを送ってしまいました。本当はこの期間の中で、プログラムに関するアイディアを溜め込むという予定でしたが収穫はまぁまぁというのが本音です。

形が出来たら紹介していきますが、今は2つのプログラムの企画書をまとめています。簡単な説明をさせて頂きます。

【ゴミプログラム】
このプログラムはネパールの都市部の河川のゴミに対する取り組みです。ワークショップ→ゴミ拾い→環境整備→活動の振り返りが大まかな流れです。ワークショップは河川部にゴミを捨てる事に関しての気づきを見つけてもらおうという事を狙いとしたものを考えています。その後で、ゴミを拾いながらゴミがどこに落ちているかを記録してマップを作成する事や、簡単な環境整備を自分達で出来るレベルで実施した後に、活動の振り返りをしようと考えています。
対象者や活動の詳細についてはネパールのスカウトと煮詰めていこうと思います。

【植樹プログラム】
青森出身のクルーのアイディアで日本の林檎の品種の樹をネパールで植えてみるのはと考えています。外来種などの懸念事項もありますが、その問題をクリアしていければ面白いプログラムになっていくのではないかなと思います。まだまだリサーチをしなければいけない事も少なくないですが、良いプログラムに出来る様に努めていきたいと思います。

これから、まとめた企画書をもとにネパールのスカウトとオンライン上で協議して、日ネのプログラムチームを編成していきたいと思います。

追伸
個人的なこのプロジェクトに関する事を書きたいと思います。

【クルーリーダー】
クルーのリーダーという役目は、各業務の進行具合を俯瞰する事やそれに対してクルーに指示を出す事というのが前提として有ります。ただし、忙しいクルーになかなかタスクをふりかねる事があります。この先にも同様の事を考える事ができると思います。その場合、滞るタスクを処理するという事を今は、自分がやってしまう場合があります。それでは各クルーが成長していけないのではと思います。また自分も手一杯になり、何かと支障をきたしてしまい悪循環となる事もあります。うまくタスクを処理していき、プロジェクトを良い方向にもって行く為にも、クルーリーダーという役目を務めていく必要があり、同時に若手や海外派遣経験の無いスカウトの進歩に力を注いでいく事が本当の業務なのかもしれません。
自分自身まだまだ勉強不足な面があるので、これまでもまたこれからも見えない部分でクルーに迷惑をかけてしまう場合が無い様に改善していきたいと感じます。

追伸その2
モンゴルのプロジェクトの記事を読み、なえずに頑張ろうという気持ちを刺激として抱きました。がんばるぞー。読む事はないかもしれないけどモンゴルのクルーは体を壊す事なく最後まで頑張って欲しいです。

国際学会発表準備中

2006年9月16日-23日にアメリカはカリフォルニア州オレンジカウンティ(ロサンジェルスの近く)で行われるThe Eighth International Conference on Ubiquitous Computing(Ubicomp 2006)という国際学会に発表・出席してきます。モンゴルメンバーが帰国する翌日から僕が出国ということになります。

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ということで、現在鋭意発表準備中。緊張してきましたが、学会に関することをやっているということは本職(博士課程学生)に取り組めているということで、良い感じです。

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