セイネンサンカク〜05

おはようございます。市河です。

 世界ユースフォーラムシリーズ2発目。今回はフォーラム中のあるプログラムについて、当時僕が思ったことと、後日僕が思ったことを書きたいと思います。あるプログラムというのは、裁判を模したちょっとした催しで、例えば「ジャンボリーのプログラムがつまらない」こととその理由について、WOSMを訴えるというものでした。プログラムがつまらない。それは大人の人達が過去の経験に依ってだけそのプログラムを構成し、若い僕らの主張に耳を傾けないからだ。もっともっと若い人を参画させて、その意向をプログラムに反映させるべきだ。当時の僕は議論の意図すらよくわかっていない状態ながら、「そうだそうだ、もっと青年参画だ」というような具合でした。みなさんはどういう風に思いますか?

 このフォーラムでインスパイアされた僕は、ここでのインプットをもって日本連盟ローバース会議議員に立候補するわけですが、ローバース会議議員としての活動を進めて行く中で、この「青年参画至上主義」とも言える考え方に少しずつ修正を加えていきました。具体的にはユース委員会の設立という大きなテーマに関連し、提案書だとか意見書の類いを資料として作り続けたのですが、根本的な部分から表現方法に至る細かい部分まで、突き返されて書き直して、突き返されて書き直しての繰り返しでした。色々な人からアドバイスを頂き、それを自分なりに噛み砕いて行くうちに、例えば表現方法のような一見瑣末な指摘についても、それが指摘される理由があることを知りました。また、今ある組織や日本におけるこの運動の運営について、それが今ある姿になっているのにも、理由があることに何となく気がつき始めました。
 
 僕が主張してきたことは、決して間違っていないと今でも信じていますが、その主張を通すためには僕には知らないことが多過ぎたと思います。そのことを自覚していれば、ああいう主張の仕方はしなかっただとか、あの場面でああいう言い回しはしなかっただとか、後になって思うことがたくさんあります。

 あの時ギリシャのメッツォヴォで、自信に満ちた表情で、青年参画の不実行を組織に対して断罪したユースは、今頃自国で組織の改革に貢献しているのかなぁ。そうして日本で僕が経験してきた挫折だとか、うまくいかない組織のしがらみだとかを必死でかき分け、目標を達成したのかなぁ。

加盟員登録申請

いったい、この組織の加盟員登録申請はいつになったら改善されるんだろうか。

中途半端なIT化により、パソコンで処理してデータをCDなりに焼いて+それ以外については紙に記入して提出という、わけの分からんシステムになっています。

理想は言うまでもなく、WEB経由で登録、紙は一切なし(現時点のITから考えた理想)。以上。加盟員登録ぐらいのシステムであれば、学生のバイトでもシステム構築できそうなのに、なぜにこのようになっているのでしょうか。政治や意地が絡んでいるようでなりません。

団の登録担当者として、もうこの登録システムには耐えられません。毎年、何十枚もの紙を読み漁り、何枚もの紙に記入し、パソコンで使いにくいソフトを立ち上げ、データを吐き出して、それをCDにやいて、審査会場に持参する。非効率すぎます。というか、ここまで来ると登録担当者をなめているのか!とも思えてきます。

すみません、誰か、この登録システム変えてください(怒)!

ベンチャースカウト加入

先日の総会の簡易報告で投稿したように、Pax IV Hyperにおいて、ベンチャースカウトを受け入れることになった。これは大学生年代のベンチャースカウトという限定的なことではなく、高校生年代のベンチャースカウトもという意味である。ただし積極的に参加者を求めるのではなく、あくまでもやる気のあるベンチャースカウトが自ら参加希望を出してきた場合に限る。

color.jpg
(写真は第13回日本ジャンボリーにおける、神奈川県連盟県央地区のベンチャースカウト:カラーチーム)

教育システム上、ベンチャーはこうあるべきで、ローバーはこうあるべき、だからそれぞれが一緒に活動する意味がある、ない、という議論が本来はされるべきかもしれない。しかし今回そのような議論はほとんどなかった。その理由は、時代が変わり、青少年も変わったということ。だから、いわゆる従来からのボーイスカウト理論や、教育規定はすでに時代遅れで、それに沿った議論は無意味である(だからといって、議論をしなくていいという意味ではないので、いつかしないとなぁー)。例えば、昔は海外に行くことが珍しく、通常は個人では海外にいけないということで、ベンチャースカウト・シニアスカウトにおける海外派遣が流行っていた。しかし、いまや若い頃から海外に簡単にいける。そんな時代にただ海外に行ってキャンプをするだけのベンチャースカウト向けのプログラムが受け入れられるか。そしてそのプログラムがボーイスカウト以外の青少年教育団体と明確な差別化を図れるか。それらの問いに対する答えが、我々のベンチャー年代から国際協力、青年参画・意思決定を強く意識した活動への参加、の判断である。

やや話はずれるかも知れないが、たとえば「海外での固定キャンププログラムの実施」と言ってもその企画者によってそのプログラムの質は変わってくる。現役時代に自分も海外で集団キャンプをしたことがあるリーダーによる企画、現役時代に単独キャンプを経験したことがあるリーダーによる企画、自衛隊出身者による企画、国際協力プロジェクト経験者による企画。やはり面白い企画は異種混合、様々なバックグラウンドを持ったリーダー達により作り上げられたものなんだろう。そういう意味で考えると、Pax IV Hyperのメンバーが純粋にベンチャー向けのプログラムを企画するとわりと面白いものができるのではないかと思う。ここに現代のボーイスカウトが青少年教育団体として生き残る一つの道筋が見えてこないだろうか。つまり、しっかりローバーリングをやったものが、ローバーを終えた時点でリーダーになる。決してベンチャーを終えた瞬間にリーダーになるのではなく。そして魅力的なローバーリングを経験したものが、指導者として団に戻る。

なんか、毎回言っていることが一緒のような気もするが、これでいいのである。
これがPax IV Hyperが社会に提供する価値、存在する理由であるから。

報告:【Pax IV Hyper General Meeting#1, 2005】

一昨日の総会について、簡単にご報告いたします。

「Pax IV Hyper 2005年第1回総会」

・ネパールプロジェクト
⇒2005年9月実施に向けてメンバー5人により企画・準備開始。現在参加希望者募集中。助成金応募作業も開始。

・モルジブプロジェクト
⇒2005年2月下旬に予定していたが、中止決定。理由は津波による現地の状況悪化、メンバーの準備不足、日本連盟への申請の遅れ等。

・全国ローバース会議活動報告
⇒ローバース会議での議題について、紹介があった。必要がありそうならブログでも紹介してください:yath&shunsuke

・グループウェア導入プロジェクト
⇒メンバーよりサイボーズを例としたグループウェアの紹介があった。次回のネパールプロジェクトから導入を検討する。プロジェクト管理・進捗を効率的にやるのが目的。

・Pax IV Hyperブログ
⇒本ブログについて、約3,4ヶ月の書き込み・反応について紹介。

・第1回出張プレゼン
⇒2005年2月6日に神奈川連盟海老名第2団にて、カブ・ボーイ&ベンチャー・ローバー・保護者向けにPax IV Hyperによる「ローバーリングや海外プロジェクト紹介」に関するプログラムを行うことが決定。現在、yath&sokoを中心に準備中。

・LEAD協業プロジェクト
LEADとボーイスカウトがコラボレーションできないか検討中。まずはPax IV HyperとLEAD Japanのコラボを目指すために、個人的なコンタクトから始める。

・スカウティング関連情報の提供
⇒富山のTさんより、ブータンスカウトとの交流プログラムの紹介あり。

・ベンチャースカウトのPax IV Hyper加入について。
ベンチャースカウトの加入も認める。海外プロジェクトについては個別対応。

簡単ですが、以上です。ご質問等も受け付けますので、よろしくおねがいいたします。

【Pax IV Hyper General Meeting#1, 2005】

以下の内容で、Pax IV Hyper総会を行います。

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「Pax IV Hyper 2005年第1回総会」
日時:2005年1月16日(日)15:00-18:00
場所:早稲田大学学生会館 W406,407
議題:
・ネパールプロジェクト
・モルジブプロジェクト
・全国ローバース会議活動報告
・グループウェア導入プロジェクト
・Pax IV Hyperブログ
・第1回出張プレゼン
・LEAD協業プロジェクト
・スカウティング関連情報の提供
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関係者の皆様はふるってご参加下さい。
既にsokoさんが投稿しているように、総会後、議題についての議論結果を
ブログにて報告したいと思います。また、今後、Pax IV総会にて取り上げて
欲しいトピックなどありましたら気軽にコメントして頂けると幸いです。

以上

政治とは?

何のために政治は存在するのだろうか。

日本国においての政治とは?
確かに公共事業については、政府が旗を振ってくれないと困る。
またODA等の外交についても日本の国として動く必要がある気がする。
僕らは税金を払っている。国会議員は選挙で選ばれる。つまり自分達の金の使い道を決める人は、自分達で選んでいる。筋は通っている気がする。

ボーイスカウト日本連盟において政治というと、一体何を意味するのだろうか?
一体、連盟は加盟員のために何をしてくれるのか?
僕らの登録料はどのように使われているのだろうか?
役員、各種委員会委員は誰が選んでいるのだろうか?

yathと黒澤さんのやりとりを見てて、また、今日mayfairと越智さんと話をしていて、ボーイスカウト日本連盟における政治の構造改革が必要だと考え直しました。

といっても一加盟員に出来ることはほとんどなく、地道に活動をがんばるのみ。
今週日曜日には今年第1回目のパックス総会になります。また、報告はこのBLOGやWEBを通じてしたいと思います。

思い出のモノ

先日、ある友人から「あなたにとっての思い出のモノはなんですか?」という質問をされた。私からの答えは、カシオの時計ビクトリノックスのナイフ、そしてダナーのブーツ(リンクはそれぞれのメーカーサイトへのリンク)であった。思い出のモノ=キャンプや旅に必要な装備になっていることに気づいたのである。

shoes.jpg
(ダナーのエクスプローラーII。約6年前に、当時約1ヶ月分のバイト代を全額投入して購入。今ではやや臭いかも(笑))

これらのモノの共通点は、旅やキャンプに必ず持っていくモノであり、かつ、常に身につけているか、持ち運びしているものである。そういう意味で、長期の旅にも安心してもっていける機能・耐久性を持ったものを選んで揃えてきた(ナイフと時計は高校生時に父親に買ってもらったものだ)。時計は電池がもち、耐水性に優れており、日付・日時変更の容易なものである。ナイフはキャンプ等でよく使用するナイフと缶切り、そして長期旅行では爪きりに使用するハサミがついているいわゆるスイスアーミーナイフ。そしてブーツは登山・長距離トレッキングに利用できるトレッキング用であり、ゴアテックス製なため完全防水なものである。

AV機器メーカーに勤めており、普段の生活ではコンピューターが手放せなくなってしまっているのだが、これらの電気製品には愛着をあまり感じず、アナログで自然の中で使用する上記の装備達には強い愛着を感じるのは何故なのだろうか。。。みなさんは如何ですか?

セイネンサンカク〜04

こんばんわ。市河です。

世界ユースフォーラムシリーズ1発目です。テーマは、「若い人(Young Adult)は何を求めているのか?」です。つまりは「若者はスカウティングもしないで何をやってるんだ一体!?」とゆうことです。一部のアジア太平洋地域の国をのぞいては、多くの国でスカウト人口の減少が顕著です。ユースは何に興味があって、何がやりたくて、何を求めているんだろう、という議論が、フォーラムにおいて、いくつものグループの中で議論されました。
 日本国内でも、スカウトの数は決して増えていません。サッカーだったり塾だったり、色々な活動があり、コミュニティがあり、親の考えも含めて子供たちは活動の選択を迫られます。実は僕も、部活動に熱中し、スカウティングから長い間離れていたことがありました。加えて、こういう事を学びたい、こういうコミュニティに参加したいというニーズに合致していなければ、子供は集まりません。一体ユースは何を求めているのでしょうか。これには社会の情勢が大きく関わってくると思います。
 この議論に参加した僕が、一番驚いたのは、国や地域によって発言の内容がまったく違っていたこと。ある人は「雇用」こそ若者の最大のニーズだと言い、ある人は「レジャー」だと言う。ある人は「技術や資格」だと言い、ある人は「刺激と創造」だと言いました…。住んでいる国や地域によって、ユースの置かれている状況は全く違うし、個々のユースが何を求めているのかについては、もっと複雑に差異があることに気がつきました。

 当時僕は、青年参画という言葉の意味を、「ユース(スカウト)のやりたいことをやらしてあげること。そしてそれが社会全体の方向性に合致していること」だと極解していました。そしてそれを実現してあげないと、スカウティングに未来はないんじゃないかと、考えていました。今思うと、相当間違っていますね。
 子供達や若者達が何をしたいか、もしくは彼らは何を学ぶべきか、という議論の答えは、国や文化、経済や社会によって大分違ってきます。これについて、スカウティングという運動そのものが統一的な答えを出すことはできないと、僕は今考えています。では何を考えればいいのかというと、周囲の環境に左右されない普遍的な物事が何で、それをいかにスカウティングが提供していくか、ということだと思います。

 皆さんは、日本のユース、つまりビーバーからローバーまでの世代の青少年たちが、何を求めていると思いますか?ユースが日本の社会における良き生活者として何を得ることが、最も重要だと思いますか?そしてそのためにスカウティングは何を提供することができると思いますか?

スマトラ島沖地震と世界スカウト事務局

スマトラ島沖地震について、World Organization of the Scout Movementのサイトに以下のように書いてあった。

We encourage all national Scout organizations to establish a programme to raise money, and to coordinate donations nationally.

こちらについては寄付金を集めることを奨励するという意味である。

We discourage Scouts from travelling to affected countries to offer their help. Most of the countries involved have plenty of un-affected Scouts who can be mobilized as needed within the country; no Scout organization in an affected country has asked for participation of foreign Scouts.

こちらについては、被災国に外国のスカウトが救援目的で渡航することは遠慮してくれという意味である。

つい最近まで、新潟中越地震の奉仕にメンバーが参加しており、そこで現地役場がボランティアの受入元になったり、各種団体が募金を募集したりしていたので、それとの対比較をしてしまう。現時点ではどちらが良い、どちらが悪いという判断はしないが、すくなくともボーイスカウト日本連盟としては特にローバースカウト部門において、関西大震災や新潟中越地震でボランティアが活発に動いた経験・過去があるので、それらの経験を生かせないのかなぁと考えてしまうのである。

セイネンサンカク〜03

あけましておめでとうございます。年末年始はすっかり遊び尽くしてしまい、お金は底をつき体調も崩しました…。

 さて、前回の投稿ではバングラデシュ派遣に参加したときのことを振り返りながら、文章を書きました。今日は2002年に参加した、世界ユースフォーラム及び世界会議での経験をふまえて書きたいと思います。
2002年に開催された第8回世界ユースフォーラムには、僕を含め2名のローバーが日本から参加しました。各国からローバー年代のスカウトが集まり、スカウティングについての様々な議論を重ね、そのアウトプットをフォーラムの直後に行われる世界会議へと発信していくわけです。当然、フォーラムでの議論の焦点となるのは「青年参画」。その議論が各国から集まったローバー年代によって行われるという点では、スカウティングの青年参画に関する、一番てっぺんの議論、ということになるかもしれません。そんなところへ突然行ってしまった僕は、青年参画という言葉の意味すら理解していませんでしたし、フォーラムの意義や、派遣の目的/目標についても曖昧なままでした。当然、受け身の議論になります。僕にとって、この世界ユースフォーラムへの参加は、僕自身のその後の活動における大きな転換点となりましたが、そこで果たすべきはずの役割や成果については、達成できなかったのではないかと思っています。
 しかし少なくともこのフォーラム及び世界会議への参加がきっかけとなり、僕なりの問題意識をもって日々のスカウティングに取り組むことになりました。ローバース会議議員に立候補し、ユース委員会の設立に関わり、いつのまにか中央審議会の議員になりました。当時の経験は、今の僕のスカウティングにおけるバックボーンになっていると考えています。
 今日から数回の投稿では、世界ユースフォーラム及び世界会議で出た議論やテーマ等を、僕が理解している範囲で紹介し、僕なりの考えや思いを書いてみたいと思います。そしてそれを一人でも多くの人と共有しながら、色々な人の考えや思いを知ることができたらいいなと思っています。 それでわ。

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