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世界スカウト財団役員と青年たちとのラウンドテーブル準備開始

世界スカウト財団主催で、日本の青年たちと世界スカウト財団理事メンバーとの懇談会を2007年10月5日に開催します。昨日、日本側の参加者が確定し、各参加者への確定通知が郵送されたそうです。本件については約5ヶ月前から構想は聞いていたのですが、これで正式に動き始められそうです。

そもそもの構想は、世界スカウト財団理事会やBaden-Powell Fellowship認証式が10月に東京でおこなれ、その際に多くの世界スカウト財団関係者が来日するのに、日本のスカウトと会わないのはもったいないというモチベーションで始まりました。

ラウンドテーブルを企画するのに、まずは全参加者が対等に英語で話ができることを前提としました。また、英語で話ができるだけでなく、理事にむけて主張すべきことがありそうな、各種活動経験者を集めたいというモチベーションもありました。ということで、参加者の大半は、バングラデシュ、ネパール、モンゴル等の国際プロジェクト経験者になり、まずはこれらの条件をクリアした参加者を集められたと思っています。

本番までは残り3週間なので、この3週間でラウンドテーブル当日に日本側からプレゼンテーションする内容についてつめると同時に、予想される質問への回答準備、また世界スカウト財団や世界のボーイスカウト事情についての予習等を進める予定です。

ちなみに先週末まで、ひさしぶりに集中して論文を書いていたので、その際に思ったことをメモしておきます。このようなことを心に留めて、準備作業にかかりたいと思っています。

◆自分が完成だと思ったところがスタート地点になる
論文やプレゼンテーションの場合は、一通り流れを作って、それに肉付けをするわけですが、すべて完成した時点でやっと他人に見てもらえるレベルになります。つまり、それ以前で見せに行っても「あぁ、まだこことここが埋まってないね」「ひきつづき、執筆頑張ってね」ということになってしまいます。しかし、一通り完成していれば、「よし、それでは内容の精査に入るか」「ここの論理的な繋がりがおかしくないか?」と内容的な評価をしてくれるようになります。自分が完成だと思った時点が、他人にチェックをしてもらいコメントをもらえる状況であり、そしてそこからどれだけ改善できるかに、質の向上が掛かっているんだと感じました。

◆制限字数の5倍は書く
論文の制限枚数はA4で約8枚だったのですが、おそらく実際に書いた分量は40枚分くらい書きました。ある部分は完全に消去し、ある部分は完全に書き直し、ある部分は少しの修正で済んだ。自分が完成だと思った時点では、余計な脂肪分ばかりが多く、また必要な骨・筋肉が欠けている場合があるのです。そのために、先輩や先生にチェックをしてもらいながら、論文における脂肪分を減らし、骨・筋肉を増やし、無駄の無い論文を書くわけなんですね。

科学技術論文の場合は、すべて論理・理論で進めていくわけですが、ボーイスカウト的プレゼンテーションなら、感情に訴える・問いかけてもいいので、今回は論理的にまとめると同時に、写真や動画を多用しして、感情的・情熱的に訴えるものをみんなで作っていければなと思っています。

(ちなみに明日から23日まで海外渡航の為、メール・ブログでの返信・書き込みは不能になります。よろしくお願いいたします。)

本の紹介:ホットグループ

パックスの榊原さんに最強集団ホットグループ奇跡の法則—成果を挙げる「燃えるやつら」の育て方という本を借りて読んでました。この本の概要は以下の通り。

義務感や帰属意識ではなく、ミッションや仕事で結びついた自主的な組織内集団が「ホットグループ」だ。現在、企業などの組織は、組織の中に無数のホットグループを必要としている。スピードと革新の時代には、旧来の指揮命令型組織ではなく、ホットグループのような適応力と創造性にあふれる集団が求められるからだ。本書はその特性を解説し、ホットグループを育て、活躍させるための方策を示す。

ホットグループは計画的に作られるものではなく、環境が整った時に自ら芽吹くという。ホットグループは、ルール優先の沈滞した空気では育たない。自由な環境で、組織が本当に変化する必要がある危機の時に成長する。ホットグループを育てたい場合、親となる組織はむしろ具体的な行動は取らない方が賢明で、古いルールや制約を解除すればよいと説く。

ホットグループはミッション一辺倒の集団で、政治力に欠けるため、親組織の中で生き延びるにはリーダーの役割が重要になる。自ら手足を使う「指揮者型」、人材、予算、政治力で支援する「パトロン型」、頑なにミッションに取り組み、前進させる「炎の番人型」と3種類のリーダーを示し、それぞれのリーダーがいかにグループを主導すべきか、具体的な心得を述べる。

ボーイスカウト日本連盟という親組織の中でのPax IV Hyperという関係図を想像しながら、この本を読むと参考になります。是非、親組織に属している方には読んでいただきたい本です。

ネパールプロジェクト長期計画(日本連盟提出用)

日本連盟に提出・提案するネパールプロジェクト長期計画(7.8MB)ができつつあります(今後修正・更新の可能性あり)ので、皆様にも公開し、広くご意見を頂戴したいと思っています。この長期計画は、ネパールプロジェクト経験者である横澤さん・大塩さんを中心として、和田さん、佐藤さん、加藤さん、山中さん、山本さん等のパックスメンバーの協力により作成されました。以下、長期計画提案書の「はじめに」からの抜粋です。

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本提案は、ユーススカウトグループPax IV Hyper(以下、Pax IV Hyperと省略)による平成18年10月に財団法人日本ボーイスカウト連盟(以下、日本連盟と省略)に申請された「海外派遣企画の公募」により、平成19年度より日本連盟の主催事業となった「ネパールプロジェクト」の事業計画に関するものである。

Pax IV Hyperでは、2002年3月より過去5年間にわたり、ネパールのボーイスカウトと共に「ネパールの自然環境保全」を事業理念として、協力協同の運営体制の下で、継続的にネパール王国で環境保全活動を実施してきた。その礎を参考にしてネパールプロジェクトの運営手法の変遷、各年度ごとの事業特徴、得られた収穫などを「これまでの5年」として総括し、日本連盟の主催事業としてローバー年代のスカウト達が如何なる方法で自発的なプロジェクト運営を進めていくかに関してをこれまでの活動背景を振返りながら10年という長期的な計画を考案し、「これからの10年」としてまとめたものである。なお、後にも記載をするが過去のプロジェクトは日本連盟規約13-5-7の海外派遣承認申請への申請が難航した事により平成19年度より「海外派遣企画の公募」への申請の実施を決定したという経緯がある。

また、本提案の作成にあたり、これまでネパールプロジェクトに関わった多くのスカウトの意見が反映されており、これからの日本連盟へのネパールプロジェクトに関するPax IV Hyperとしての協力手法をまとめたものであることを付け加えさせて頂く。

モンゴルプロジェクト2007:全員無事帰国

モンゴルプロジェクトの陰山君から、無事帰国報告のメールがありました。

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陰山雄平です。

昨日、全員無事にモンゴルから帰国しました。病気でプログラムを休む人は一人も出ず、全てのプログラムを無事にこなす事が出来ました。モンゴルスカウトもみんな元気でした。

現地での日程変更や、水、お湯が出ないなどというようなトラブルは例年通りありましたが、みんなうまく順応してやりすごしました。

藤木さん、急遽アドバイザーを御願いする事となった金沢2団の刈本さんを始め、プロジェクトの実施にあたりご協力くださいました多くの皆様に、お礼を申し上げます。ありがとうございました。

クルーはこれから評価作業に入り、報告書作成を行います。皆様に報告が出来る事を楽しみにしております。

Google Map新機能テスト

Google Mapが簡単に自分のサイトに貼り付けられるようになったとのことで、そのテストです。Google Mapのページで「このページのリンク」というところをクリックすると、HTMLが出てくるので、それをこのページにコピー&ペーストしただけ。表示した場所は、現在、モンゴルプロジェクトメンバーが滞在中のモンゴルの首都ウランバートル。


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日本教育工学会での発表題目

Pax IV Hyperのネパールでの活動から派生した研究について、以下の通り日本教育工学会第23回全国大会にて発表が決定しました。一つのローバースカウト活動から複数の成果を生み出すこと、そしてその成果を一般化・モデル化して、広く社会の評価にさらす事。モンゴルメンバーが現地で頑張っている現在、ネパールメンバーは発表に向けて研究活動を頑張っています。

■日本教育工学会第23回全国大会
日時:2007年9月22日-24日
場所:早稲田大学所沢キャンパス

◆「全周囲パノラマ画像による教材の開発」
著者・発表者:加藤洋平(第1著者・共著)
概要:通信速度の高速化、コンピュータスペックの向上により、小中学校でもリッチコンテンツが扱える環境となってきた。空間再現力の高い全周囲パノラマ画像は様々な利用ができる。そのような背景のもと、本発表では360 度前後左右上下を自由に視野操作できる全周囲パノラマ画像を用い、デジタル地図と連携させ、ネパール王国の自然環境を題材とした環境教育教材の開発について報告する。

◆「ネパールにおける大学生による環境教育授業の開発」
著者・発表者:横澤樹一郎(第1著者・単著)
概要:本テーマは世界216 の国と地域で青少年教育を念頭に世界平和に向けた活動をしているボーイスカウトという運動体の中で実施したプロジェクトを客観的に分析した結果である。本テーマでは、ネパールと日本の大学生年代のボーイスカウトがネパール王国で実施している活動の一つである環境教育授業の効果について考察する事を目的としている。大学生年代の青少年の国外での環境教育授業の開発と実施に関して、深く掘り下げていく。

モンゴルプロジェクト2007:現地報告(5日目)

モンゴルプロジェクト2007のメンバーからローマ字表記でメールが届きました。以下、日本語に戻したものを掲載いたします

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クルーリーダーの竹之下です。ローマ字で失礼します。

本日は派遣5日目を迎えました。クルーは今のところ特に体調を崩してはおらず、元気です。現在3つのうち2つのプログラムを終えました。今年はモンゴルスカウトの準備体制が想像以上に整っており、感動しています。

母子家庭プログラムでは実際に石鹸40個を販売しました。すぐに完売しました。今後のミーティングで継続性のあるプログラムになるようディスカッションします。

緑のプログラムではバガノールスカウトとともに食事を行いました。問題は多々ありますが、無事に20本の木を植えて帰ってきました。

明日からはアルバイヘールへ行って、環境プログラムです。5日かにわたるプログラムで遠出をするので体調に気をつけて行って来ます。

また連絡いたします。

Yuri Takenoshita

自然に最も近いスポーツ

地球の鼓動を楽しむスポーツです。
先週、横澤君と加藤君とともに湘南鵠沼にて。

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モンゴルプロジェクト2007出国

主催が早稲田ローバース、協力がPax IV Hyperとなっているためにあまりこちらのサイトではあまり情報公開をしてきませんでしたが、モンゴルプロジェクト2007のクルーが昨日成田空港からモンゴルはウランバートルに旅立ちました!なお、現地での予定やプロジェクトの内容の記述を含んだ、実施要綱はこちらにあります。以下は昨日、見送り組みが撮った写真です。

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第21回世界スカウトジャンボリー終了

イギリスで開催された第21回世界スカウトジャンボリーに参加していた陰山君から帰国報告メールが届きました。彼は今日からモンゴルプロジェクト2007に参加する為に、再び成田空港に向かう為に手短な報告でしたが、ジャンボリー会場では、ネパールプロジェクトを一緒にやっているネパールのスカウトと再会できたこと、モンゴルプロジェクトの関係者に再会できたこと等が書いてありました。

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また、おなじジャンボリーにバングラデシュからバングラデシュ派遣団アドバイザーとして参加した友人からもメッセージがありました。与えられた環境下で参加スカウトたちはとても楽しんでいるように見えたけど、指導者・運営者的な視点で見るとかなり問題の多いイベントだったのではと彼は言ってました。

・ 参加人数が多く、長期間のイベントにも関わらず場外イベントが少なすぎる
・ ハイキングもないし、自国ではできないようなアウトドアアクティビティもほとんどなかった
・ 参加スカウトは場内での交流・ダンスばかりをしていた
・ 運営者側は1日1万人ぐらいの一般見学者の対応に忙しかったようだ(入場費20ポンド)
・ 商業的には成功だったのかもしれないが、スカウト的・教育的にどうだったのかは疑問が残る

このメッセージをくれたバングラデシュの約28歳の青年は、日本でのムート2001に参加したり、バングラデシュやインドでのジャンボリーや各種アドベンチャーキャンプにも参加したことのある人です。メッセージの最後に、もし日本で第23回の世界ジャンボリーをやることになったら、「頑張ってね」と言ってました。今回のジャンボリーに参加された皆様はどのような印象を持ったのでしょうか、ご意見・ご感想を教えていただけると幸いです。

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