【Pax IV Hyper General Meeting#2, 2005】

以下の内容で、Pax IV Hyper総会を行います。
メンバー以外で参加希望者がいらしましたら、ご連絡頂けると幸いです。

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「Pax IV Hyper 2005年第2回総会」
日時:2005年6月11日(土)15:00-21:00
場所:早稲田大学学生会館 (分かりやすい地図
14:40-18:00 W502会議室
18:00-21:45 W504会議室
スケジュール:
■前半:総会(15:00-18:00)
 ・埼玉県連国際セミナー2005について
 ・日本連盟の方針・青年参画について
 ・モンゴルプロジェクトについて
 ・パックス村開発プロジェクトについて
 ・その他(各種海外派遣、国内活動、WEB等について)
■後半:埼玉県連国際セミナー(18:00-21:00)
 ・リハーサルを行います
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地区の総合ラウンドテーブルに参加してきました

総合ラウンドテーブルは初めての参加でした。今回のテーマは「ここが変わればスカウティングはもっと楽しくなる!」でした。ラウンドテーブルの進め方は本テーマについて、グループに分かれて討議をする×4回(グループメンバーを変えて、4回おなじことをする)というもので、講義を受けるのでばなく、参加者の経験談・意見を出し合うというやり方でした。以下に箇条書きになりますが、メモを残しておきます(自分が気になったことだけメモしてたので)。何を変えたらスカウティングが面白くなるか、よくなるかという課題に対する回答やそれを考えているときに思いついたことです。

・ かっこ良さがない。
・ 子供の育て方・環境が昔と違っていて、指導者がそれに適応出来てない。
・ 親の協力が必要不可欠。親向け年間プログラム等を団で立てる必要がある。
・ ビーバーにおいては明らかに日本連盟の方針が実活動にあっていない。
・ ベンチャーやローバーのキャンプにおける夜話は重要。
・ もし各団にプロの指導者を一人ずつおいたらどうなるか(コスト・効果)?

ひさしぶりに他の団の指導者と交流する機会を持てて、面白かったです。
ただ、勉強になったか、新しい方法論・知識を得られたかというとそうでもない。
やはり、自分達で研究・開発・実施していかないと。

WEBサイトの紹介:ボーイスカウト日本連盟平成17年度年次全国大会

以下のサイトで写真や文章によって、ボーイスカウト日本連盟平成17年度年次全国大会の報告がわかりやすくされています。

ボーイスカウト日本連盟平成17年度年次全国大会

当日の発表資料・議論内容等もWEBにアップされるとうれしいんですがねー。

スカウトによる地域開発活動の強み

昨日は、ボーイスカウトと国連組織や助成財団とのコラボレーション、そして保健・医療活動がボーイスカウトの完全な専門外ではないことについて書きました。今日はもう少し具体的にボーイスカウトが地域開発プロジェクトをやる際の強みは何なのかについて考察してみたいと思います。

farm.jpg
(ボーイスカウトのネパールにおける環境保全活動)

■1、地域密着・自助努力推進
 これは昨日も書きましたが、発展途上国で活動する際は通常は現地のベンチャー・ローバーを巻き込んで活動します。そうすることにより、外国のローバーが去った後も、現地のローバーと村人の間でプロジェクトを継続することが出来るからです。持続可能な開発という意味では、村人を一定期間教育する活動よりも、そもそも活動のカウンターパートが現地住民だということはすごい強みになると思います。

■2、子供から大人への教育
 ボーイスカウトは子供の扱いがうまいです。そして現地の子供を教育することはうまいはずです。そしてその子供達が家に帰って、両親等に影響を与えます。構図としては外国からの支援スカウト⇒現地のスカウト/子供⇒スカウト/子供の両親という知識・技術の流れになります。もちろん外国からの支援スカウト⇒両親という直接的な活動もありますが、知識や技術の定着度合いや、心情的な近さを考えると、子供から大人の教育というのも効果的なのかなと思います。

■3、政府の協力
 発展途上国において、現地のスカウト+外国のスカウトで活動をすると、日本でするのより、世間や政府が我々を取り扱うレベルが異なってきます。海外のスカウトが現地で活動するだけで、普通に新聞に載るほどのニュースになったりします。したがって、中央政府や地域公共団体等の協力も得やすいのです。さらにこれが子供を巻き込んだボーイスカウトともなると、政府としても予算をつけやすかったり、威張れるようで、とにかく金銭的・得られる協力において、都合が良いのです。

以上、国によっても状況が違ったり、活動内容によっても強みは変わるとは思いますが、過去数年間発展途上国におけるスカウト活動を見てきてのメリットを挙げさせていただきました。ご意見(反対意見も)お待ちしております。

スカウトによる医療・保健衛生活動の将来

先日、Bill & Melinda Gates Foundationが世界の医療水準向上に向けた取り組みへの寄付金を倍増するというニュースが流れた。Bill & Melinda Gates Foundationといえば、アメリカで最大資産規模を誇る財団であり、日本のあらゆる財団よりも大きな資産総額、年間助成総額を持っている。

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(ボーイスカウトのバングラデシュにおける保健衛生活動)

ボーイスカウトにおいても特にアジアやアフリカ各国においては医療・保健衛生活動を各国・国際的にやっている。もちろん日本とバングラデシュの経口補水療法を中心とした保健衛生啓蒙活動もその一つである。しかしボーイスカウトの世界的組織WOSMで大規模な助成金を獲得し、大規模な医療・保健衛生活動をするといった話はまだ聞いたことがない。UNICEFと青年参画に関する調印をしたというニュースは最近WEBで見たが、それ自体は医療・保健衛生とは関係しない。

ボーイスカウトは医者や看護士の集団でもなく、また医療活動を行う非営利組織でもない。しかし、世界各国に青少年の加盟員がおり、それぞれの加盟員が地元に根付いた活動を行っている。したがって、ひとたびテーマを与えれば(今回の場合は保健衛生)、もともと地域への奉仕の精神というのは持っているので、草の根レベルの活動が世界中で一気に行われると期待できる。しかし、特に発展途上国での連盟においてはそのような活動にまわす予算がなく、しばしば日本連盟に助成のお願いをしてくることも、昔私も日本連盟国際委員会にいたからわかっている。

だからこそ、それぞれの国や2国間等ではできない、大規模な予算獲得・配分と活動を世界組織であるWOSMが中心となり、企画・実施してもらいたいと思う。このBill & Melinda Gates Foundationのニュースなんて、まさしくボーイスカウト向けのニュースだと思い、意見を書いてみました。

本の紹介:「葉隠入門」

最近は本屋に行くことが多く、読書量も増えてきました。自分が身体を動かさなくても他人の経験を学べる、誰と話をしなくても他人の意見を聞ける。

さて、今日ご紹介するのは、葉隠入門(三島由紀夫)という本です。

「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」という一句でも有名な「葉隠」の入門・解説書です。 (ちゃんとした解説amazon.co.jpより:『葉隠』は、佐賀鍋島藩に仕えた山本常朝が、武士道における覚悟を説いた修養の書である。太平洋戦争時に戦意高揚のために利用され、それゆえ戦後は危険思想とみなされることもあったが、その世間知あふれる処世訓は、すぐれた人生論として時代を越えて読み継がれている。)本来は原著の方を読むべきなのかもしれませんが、古典的な文章で僕には解読不能なので、こちらを読みました。そんな中から2つほど。

準備と決断:
武士にとって、常日頃の準備が、とっさのときの決断の早さに繋がるということ、を述べています。ボーイスカウトのBe preparedと一緒の考え方ですね。

子供の教育
アメリカ的教育:子供の頃から大人の会話に意見・発言することを要求する。
イギリス的教育:子供の頃は、大人の会話には入れさせない
という対比をしてみたり、「葉隠」の教育方法として
 ・子供に対して自然への恐怖の教育
 ・子供は子供の世界においてのびのびと育たせる
 ・現代の父親の弱体化
等を挙げています。

“Scouting For Boys”にも書いてありましたが、やはり武士道を学ぶことは、スカウティングを学ぶことに近いんですね。手法・考え方がほとんど同じなんですな。

リーダーであるか、そうでないか

今回のエントリーで言うリーダーとは、ボーイスカウトにおける指導者・インストラクターという意味でのリーダーではなく、チームのリーダー、組織のリーダーという意味です(もしかしたらボーイスカウトでリーダーと呼んでいるのには、チームのリーダーという意味を持たせたいからなのかもしれませんが、実際にはそうではないので)。ローバースカウトにおいては、海外派遣のためにクルーを組んだときのクルーリーダー、各種会議体(ローバース会議等)の議長、もしくは大学ローバーにおける代表なりキャプテン等をここで言うリーダーとします。

これらのリーダーは一般参加者とはまったく違います。組織を運営する側と、それに参加する側。プロジェクトを運営する側と参加する側。理想的には各メンバー、参加者がリーダーと同じような意識を持って運営に参加するのが良いのですが、人間、役割がないとそのような働きをしないことが多いです。なるべく青少年にはどんな小さなチームでもリーダーを経験してもらいたい、そしてリーダーがどのようなことを考え、どのような行動をするかというのを身をもって経験したほうが良いのではと思うのです。

どんなプロジェクトをやるにしてもリーダーの気持ちや、リーダー的な視野を持てる人ほど、先が読めて、プロジェクト全体に対して良い仕事、影響を与えられる気がするのです。一参加者だと、自分はこれだけをやればいいや、まとめるのは他の人だから特に深く考えなくてもいいし、みたいに参加度合いも相対的に低くなってしまいます。

そもそも組織のメンバーや、プロジェクトの参加者全員が積極的に運営に参加したり、発言・議論を活発にしてくれるならば上記のようなことはあまり考える必要は無いのですが、実情はそうではないので、やはり若いうちにリーダーなり、サブリーダーみたいなのを経験してもらいたいと思うのです。

爺さんの盆栽の手伝いに

今日は私のお爺さんの盆栽の手伝いに行ってきました。毎年恒例になっているのですが、盆栽や植木をフリーマーケットに出して、安く譲るということをしています。そんな中で思ったこと・考えたことを3つ。

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(爺さん宅の盆栽いじりスペース(完全自作))

フリーマーケットなんだから、売らなければいけないのに、二人の職業は、爺さん:職人(木工)、私:研究員(AV・IT)ということで、二人とも営業的資質はなく、ほとんどお客さんに声をかけなかったのです。ただひたすら、お客さんにはゆっくりと盆栽・植木の出来を見てもらい、セールストークなしに買ってもらいました。これはこれで、おもしろい商売のやり方だなと、自分を納得させていました(本当はもっと積極的に声をかけたり、説明をしないといけないんだけど)。

また、盆栽をじっくり見ると感じていただけると思うのですが、ここには地球の縮図がある気がするんです。雨が降り、それが木・葉にたまり、土に落ちる。そして、木や土の中には微生物や虫が住んでいる。そこで完結した小さな世界があるような。

あともう一つは、盆栽とは関係ない話。日本で最もアウトドア技術・経験を持っているのは、爺さん世代の戦争に行っていた人たちなのではということを思いました。私の爺さんは6年間中国に戦争に行っていたらしく、またその6年間の大半を行軍(いまで言う移動キャンプ?)をしていて、そのときの最も重要な装備は「塩」だったそうです。さすがに現代では、食料的にも、精神的にもそこまで追い詰められて移動キャンプをやっている人ってのはなかなかいないですよね。そういう意味で兵隊に出ていた日本のお爺さん達は最強のアウトドアマンだと思ったのです。

World Scout Committee関連情報

世界スカウト運動(World Organization of Scout Movement)のページの記事から2件を紹介したいと思います。

■1、「世界スカウト委員会 ユースアドバイザー」の写真
 4月にイタリアのローマにて開かれた世界スカウト委員会に、ユースアドバイザーと次回のユースフォーラムの実行委員が委員会会議に参加している写真が紹介されていました。どんな議論がされているのか、興味がありますね。まぁ、直接的には日本での活動には関係ないのかもしれませんが、世界の同年代がどのような意識で、何を問題視しているか等には興味があるところです。

■2、「世界スカウト委員 候補者リスト」
 募集をしていた次期世界スカウト委員会の候補者リストが公開されました。15人の候補者がおり、この中から6人が9月の世界スカウト会議の際に選ばれるそうです。15人の年齢分布は、20台が1人・30台が2人・40台が2人・50台が5人・60台が5人となっています。

日本連盟でも「第22回世界ジャンボリーの誘致活動」を行っていたりと、これまで以上に世界の動きが関係していくと思われます。世界の青年参画の波に乗り、教育本部委員や世界ジャンボリー誘致のメンバーに青年が選ばれることを願っています。

Pax IV Hyper join Mongolia Project of Keio Rovers.

ネパールでの治安回復が進まず(現地ローバーの話ではすでに回復しているが、外務省等の指標ではまだ危険な状態とのこと)、我々のネパールプロジェクトの実施は今年も難しいとの判断をした。その代わりと言ったら失礼だが、今夏は慶應ローバースの主催するモンゴルプロジェクトにPax IV Hyperからも参加させて頂くことになった。

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そもそも今年のモンゴルプロジェクトについては、慶應ローバース側においても経験者の参加数の少なさ、昨年以来続く初心者を中心とした企画・計画により発生するプロジェクトの内容的深度の浅さ等に問題があった。またPax IV Hyper側においては治安問題による数度のネパールプロジェクト実施の中止、その中止に伴う国際協力プロジェクトを経験する人材の減少等の問題があった。双方の問題を解決し、そして新しいプロジェクトを作り上げたいという思惑で、今回のコラボレーションに至った。

双方ともに学生団体、任意団体であり、組織としては強い哲学、規範を持っていないと思いきや、ミーティング等で話を聞いていると1,2年ではあるが各スカウトのバックグラウンドが異なることによる意見や態度の差が見て取れるのは面白かった。

まずは今回の投稿では、Pax IV Hyperによる今夏のネパールプロジェクトが中止になることと、モンゴルプロジェクトの実施予定の連絡までにしておく。今夏のモンゴルプロジェクトについては今後クルーによるウェブサイト等も出来る予定で、こちらでも進捗状況を報告していきたいと思う。

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